奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その806)

2018-11-08 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「試験に出る哲学~センター試験で西洋思想に入門する(斎藤哲也著・NHK出版新書2018刊)」を読んだ。斎藤哲也(さいとうてつや1971生れ)氏は、東大(哲学科)卒で、通信添削の老舗Z会を経て、フリーランスとなり、人文科学・社会科学・学習参考書の編集に携わってきたとのこと。-----
「試験に出る哲学」は大学受験のセンター試験“倫理”の問題を引き合いに出して、西洋哲学の社会人向け教科書・入門書としたそうである。流石に偏差値最高レベルの東大哲学科出であり、仕事柄もあり、易しく丁寧に書いてくれている。これまで読み齧って投げ出した人も、これなら分かるかも知れない。実際の設問付なのでパズル形式で楽しめるような趣向となっている。なんだか、西洋哲学の舞台裏を覗いたような気がするくらいで、正面から読むと硬くて歯が立たないが、これだけ意訳して貰えば、小学生でも理解できると思った。-----
要するに、現代社会の哲学とヘレニズムは良く似ていて、ローマ帝国がキリスト教を国教としてから哲学に神様が絡んでしまって中世となるが、ルネッサンスと自然科学の勃興、宗教改革が進むと、今度は西洋哲学から神様が排除されるのが、一連の近代哲学史であると書いている。とても納得し易い。そして個人主義の現代は頼りになる人生訓になるような哲学はもはや存在しないのだそうである。寂しい限りであるけれど。
コメント
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