北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「令和を生きる~平成の失敗を越えて(半藤一利&池上彰共著・幻冬舎新書2019刊)」を読んだ。半藤一利(はんどうかずとし1930生れ)氏は東大(文学部)卒で、文藝春秋に入社し役員まで務めた後、現在は作家として活躍している。池上彰(いけがみあきら1950生れ)氏は慶應大学卒で、NHKに入局した。2005年に独立し、以後執筆業となると共に、広くメディアで活躍し、大学講師もこなしている。-----
「令和を生きる」は、改元の時期の出版社の企画本であるが、豪華なお二人に対談をして貰っており、流石目利きの幻冬舎と思わせる本である。副題の“平成の失敗”とは、“小選挙区制の導入による一強支配”、“原子力の安全神話の崩壊”、“経済の失われた30年”、“災害に弱い日本列島”、“カルト宗教に弱い若者”、“ネットによる全体主義の蔓延”、“経済格差の拡大”、“IT起業に失敗した日本”、“国家財政の負債の拡大”、“非正規就業者の増大”、“経済の2流だけでなく、官僚の資質も低下している”などの数々の問題を平成の時代には露呈したのであるが、これを一つ一つ令和の時代には解決して貰いたいものであると、半藤一利氏と池上彰氏はこれからの若い世代に希望を託すのである。-----
どの箇所を読んでも面白く、お二人とも反日のジャーナリストと文化人と揶揄されている事も知りながら、そんなことはものともせずに、了見の狭い心では、何れは世界に立ち遅れるのだと警告を発している。兎に角、良い本に仕上がっている。役者に不足はないのだから。
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