「国際法で読み解く戦後史の真実~文明の近代、野蛮な現代(倉山満著・PHP新書2017刊)」を読んだ。倉山満(くらやまみつる1973生れ)氏は、中央大学史学科卒で、同大学院日本史学博士後期課程満期退学にて、国士舘大学(日本政教研究所)非常勤研究員を2015まで務めた。現在は言論著作活動に専念している憲政史研究家である。-----
「国際法で読み解く戦後史の真実」では、敗戦日本が国家として弱い立場に至った戦後の状況を詳細に解説して呉れている。内政にしても外交にしても、物差しが必要であるのだが、国際法が一つの標準である事を、ウェストファリア条約(1648)に遡って以後の歴史を辿っている。今もウェストファリア体制以上の良作は無いのだが、アメリカやソ連・中国がこれを守らないために諍いが絶えないと云う。-----
倉山満氏は歴史家なので過去を順に説明するのはお手のものであるのか、云ってみれば後付けであるのだが、説明の切れ味は抜群で、仰る通りだと読み進む度(たび)に肯(うなず)いてしまう出来である。----
日本が幕末の不平等条約を解消して1等国になるのは第1次大戦後だそうだが、国際連盟にも優秀な人材を送り出して日本は国際法の番人の仕事をしていたそうである。処が第2次大戦に至る間に次々と間違った国策を選択をしてしまった。戦後は及び腰と云うか弱腰外交を脱却できず、それなりの復活のチャンスは有ったのだが悉(ことごと)く、掴み損ねていると云う。同盟国であるアメリカ自身が常に間違った判断と選択をしている所為もあり、日本としては追随せざるを得ず情けない限りであるそうだ。-----
では、戦後の不平等条約に匹敵する日本の現状をどのようにして世界に自立し発言できる体制に変えられるのかと云う策について、「国際法で読み解く戦後史の真実」では、今川氏真か徳川家康かどちらを選ぶかと迫っている。今川氏真の道は先代の栄華は諦めるのであり、今の日本の状態を続けるしかない。徳川家康の道は時間を掛けて徐々に何時かは世界の国と伍する事が出来ることを夢見て辛抱努力を世代を超えて行うことだろうと云う。簡単な話ではないようだ。-----
外国人観光客に接する際も、「国際法で読み解く戦後史の真実」を読んでおけば、自信を持って会話をすることが出来て日本に対する印象も良くなるだろう。観光立県を目指す都道府県・市町村の担当部局には必読だろうと思った。
「国際法で読み解く戦後史の真実」では、敗戦日本が国家として弱い立場に至った戦後の状況を詳細に解説して呉れている。内政にしても外交にしても、物差しが必要であるのだが、国際法が一つの標準である事を、ウェストファリア条約(1648)に遡って以後の歴史を辿っている。今もウェストファリア体制以上の良作は無いのだが、アメリカやソ連・中国がこれを守らないために諍いが絶えないと云う。-----
倉山満氏は歴史家なので過去を順に説明するのはお手のものであるのか、云ってみれば後付けであるのだが、説明の切れ味は抜群で、仰る通りだと読み進む度(たび)に肯(うなず)いてしまう出来である。----
日本が幕末の不平等条約を解消して1等国になるのは第1次大戦後だそうだが、国際連盟にも優秀な人材を送り出して日本は国際法の番人の仕事をしていたそうである。処が第2次大戦に至る間に次々と間違った国策を選択をしてしまった。戦後は及び腰と云うか弱腰外交を脱却できず、それなりの復活のチャンスは有ったのだが悉(ことごと)く、掴み損ねていると云う。同盟国であるアメリカ自身が常に間違った判断と選択をしている所為もあり、日本としては追随せざるを得ず情けない限りであるそうだ。-----
では、戦後の不平等条約に匹敵する日本の現状をどのようにして世界に自立し発言できる体制に変えられるのかと云う策について、「国際法で読み解く戦後史の真実」では、今川氏真か徳川家康かどちらを選ぶかと迫っている。今川氏真の道は先代の栄華は諦めるのであり、今の日本の状態を続けるしかない。徳川家康の道は時間を掛けて徐々に何時かは世界の国と伍する事が出来ることを夢見て辛抱努力を世代を超えて行うことだろうと云う。簡単な話ではないようだ。-----
外国人観光客に接する際も、「国際法で読み解く戦後史の真実」を読んでおけば、自信を持って会話をすることが出来て日本に対する印象も良くなるだろう。観光立県を目指す都道府県・市町村の担当部局には必読だろうと思った。
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