感動を受けることば

２月28日放映のNHK日曜美術館、テーマは松方コレクションに関するものであった。
松方氏の芸術に関する情熱には感動をおぼえたことは言うまでもない。
この番組に歌舞伎俳優の松本幸四郎氏が出演していた。幸四郎氏は番組の最後の方で「欠点を指摘し批評しても、感動は生まれない。芸術は感動を与える。私は歌舞伎を演じながら、人に感動をあたえることを目指したい」と述べた。
　芸術を通して感動を及ぼすこと。その言葉に、私は感動を受けた。

　青さんの「頑張れスポーツジュニァ」では、環境を整えながらスボーツにいそしみ、青さんの声がけに「有り難うございます」と答える若者に感動した様子がうかがえる。
心から「有り難う」という簡単な言葉にも感動を受ける。
アメリカに在住したことのある知人は、アメリカ人は心をこめて”Thank You”とよく言うという。抑揚のあるアクセントで、儀礼的なものか、本当に心の底から感謝しているのか、よくわかるという。

　感動することで、生き甲斐が見いだされる。
躁鬱から解放されて、金銭的には貧しくとも精神的には人生を豊かに過ごす源とになる。
松本幸四郎氏の「人に感動を与える芸術を演じる」とは、感動を受ける言葉であった。
（能）