炉端での話題

折々に反応し揺れる思いを語りたい

映像シック

2006-11-18 10:17:50 | Weblog
 先に大画面テレビ・シックの体験についてお話しした。
大画面テレビ・シック

その後下記の新聞記事が目にとまった。既に読んでおられる方も多々あると思われるが、見ておられない方のために引用する。
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朝日新聞 2006.11.3の記事「手ぶれ映像 50人めまい 三重の女子校」
 2日午後2時半頃、三重県四日市市平尾町の市立メリノール女子学院中・高等学校(生徒数487人)の体育館でスクリーン(縦4メートル、横5メートル)に映された映像を見ていた生徒約430人のうち50人以上がめまいや吐き気などを訴えた。うち高校生12人、中学生1人の計13人が救急車で病院に運ばれ、高校生4人が入院した。いずれも軽症という。
 同校によると、映像は生徒が文化祭の様子をビデオで撮影したもの。手ぶれがひどく、左右に激しく揺れたため、見ていて気分が悪くなったのではないかという。この日は文化祭の最終日で、午後2時20分ごろから体育館のスクリーンにプロジェクターでビデオ映像を映し、全校で鑑賞していた。数分たったころから生徒が不調を訴えたため、鑑賞を中止した。
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 カメラが揺れて撮像された映像により、どうしてシックになるのか。「乗り物酔い」は、耳の内部にある三半規管で物理的な体位変動を検知することから生起するといわれているが、映像だけではこのような作用はない。
疑問が起こる。映像シックについて生理学的な解明がなされているのであろうか。是非とも生理学者の解説をお願いしたいところである。もし生理学的に解明されていなければ、研究課題になるかもしれない。
 ここでは私なりの解釈をのべるが、生理学とは分野が異なる者の仮説にすぎないことをあらかじめお断りしておく。
 私の体験からすると映像シックは吐き気を催す。そもそも吐き気とは、胃に逆流動作を起こさせて、毒物を体外に排出する作用である。現象から判断すると毒物が体内に生成されたことになる。医者による様々な著書によると、脳内から神経伝達物質としてノル・アドレナリンなどの毒薬に相当するものが分泌されることがあるという。このことを信用するとすれば、映像シックでは毒素を持つ物質が分泌されることになる。
 すなわち揺れの激しい映像から、体を安定させるための緊急信号としてある種の神経伝達物質が脳内から分泌されるものと仮定してみる。ノル・アドレナリンではないとしても身体に対して緊急に反応しなければならないことから毒性があるかも知れない。これが吐き気につながると解釈できる。脳内のいずれの部位から、どのような神経伝達物質が分泌されるかということは、生理学的課題かもしれない。
 対策として、揺れる映像を見ることを即刻やめ、体を横にして安静にすれば、身体が安定するから神経伝達物質の分泌がなくなり、吐き気も消える筈である。
 
 上記の記事では、4名が入院したという。想像では、胃が痛くなるほど嘔吐を繰り返したのではなかろうか。このような反応には年齢差及び性差があって、幼少期と若年女性は特に激しいことを体験しているが、そのことについては別の機会にお話しする。
(悩)