炉端での話題

折々に反応し揺れる思いを語りたい

はぐらかし

2017-06-30 10:21:50 | Weblog
 「印象操作」はわれわれの日常生活では出てこない言葉だ。この言葉を言い出したのはだれか。一体、誰がこれを吹き込んだのか。
 印象操作」は危険な言葉だ。誰かが「印象操作」と言ったとする。確実なことははっきりしていないのだから、その「言った行為」も「印象操作」だど言い返すことができる。そしたらさらに「言い返したこと」もまた「印象操作」だと言う事ができ、収拾がつかなくなる。
 事実関係をうやむやにすることが目的ならば、この「印象操作」を言い立てることはまさ効果的だ。
 青さんが指摘したマニュアルの中にある「話をすり替える」のも「印象操作」の一手段だ。問題が生じた場合、話しをそれとは別の所に持って行き、別の話しの正当性を吹聴することで、あたかもすりかえられた点に何も問題はないような印象を与えようとする。
 加計学園の問題でも、規制改革諮問会議(だったか、あるいは、特区諮問会議だったか)での手続きに何も問題ないから早く進めろと言う。そこでの審議の前に下交渉(による圧力)があったのか無かったのか、そこが問題なのだ。下交渉によって審議に問題が出ないように形式を整えて諮問会議に提出したのであれば、そこでの審議に何も問題はないなどと言い立てることはナンセンスだ。
 諮問会議上の手続きに問題なしと言い立てることで、今回問題になった点に何も問題が無いかのような印象を与える。見事な「印象操作」そのものではないか。
 このような(卑劣といってもよい)手練手管を当事者がやるのはさすがに気が引けるのか、諮問会議の一部の委員を駆使して行わせているように見える。大学教授の肩書きまでも「印象操作」の有効な道具としているとしたら、「印象操作」も手がこんだものだ。
 印象操作」によっても問題の核心を見失わない眼を持つことが肝要だ。はぐらかし政治に早く決別したい。(ボブ)

人工知能における不確定性

2017-06-30 05:36:27 | Weblog
NHKスベシャル「人工知能 天使か悪魔か 2017」という番組が平成29年6月25日に放送された。
この番組の中で、将棋の勝負における人工知能と羽生善治九段との対決では、人工知能が勝利したと報道されていた。この人工知能の開発者にはどのような理由で、勝利したか解らないという。
NHKの番組作成スタッフも踏み込みが足りないのではないかと思った。
その理由を述べる。
およそ勝負には、勝ち負けが不確定である局面が必ず存在する。最も簡単な例はジャンケンである。大勢でジャンケンをすると不確定な場面が生じることは、よく経験する。
将棋でもそのような局面は存在するであろう。
最初の一手から、勝負が決まるはずはない。
不確定性がある。
高性能のコンピュータによる先読みをしても、不確定となる局面は存在するであろう。その場合、何手先まで予測して不確定になったか、どの駒を動かしても不確定となる場合に何個の駒があるのか、さらにその局面でどのようにプログラムでその処理をするのか、などなどプログラミングに長年関わったことのある筆者は、番組のスタッフにプログラム開発者につっこんで欲しかった。
人工頭脳が勝利するのは、勝負が続く間に何度も直面する不確定の局面では「エィヤッ」とばかりに裁断するプログラムになっているのではないか。それであればヒトである棋士が疲れてミスが生じるまで、闘い続けるコンピュータの方が有利である。
ソフトウェア開発者には、どうして勝利したか解らない、との報道であった。
しかしながら、ヒトである棋士がホコロビをどの局面で生じていたかを記録しておくことはできるはずである。つまりどの手から確実に勝利をもたらす駒の動きとなったか、記録しておくべきであって、その記録がなされていないとすれば、それはブログラムの欠陥である、と筆者は述べておきたい。

自然界には不確定性原理が存在する。非決定性ともいう。
人類は、自然界に発生する不確定性に対処するように進化をとげ、人類が人工的に計からずしも生成した不確定性も存在する。
「一寸先は闇」という諺は、不確定性原理を語っている。
(応)

再び「丁寧な説明」

2017-06-19 19:48:08 | Weblog
 国会閉会に際する記者会見で首相は「丁寧に説明する」と述べた。もっとも臭い言い草だが、これまではぐらかされてきたので、丁寧な説明とは自分が言いたいことだけを一方的に言いまくることだと思えてならない。そこで、かつて青さんが投稿していた「丁寧な説明」を思い出した。もう一度掲載させていただこう。
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どこかの「丁寧に説明する」ためのマニュアルにはこう書いてあるのだろう。

① 答えをはぐらかす。

② 話をすり替える。

③ 都合の悪い事は答えない。

④ 同じ話を何回も繰り返す。

⑤ 話を長くして、混乱させる。

⑥ 独断的な理屈で、臆せず断言する。

⑦ その場その場で発言を少しずつ修正する。

このような手法を駆使した、「いわゆる、丁寧な説明」を尽くしたとして、ゆくゆくは「強行採決」ですか。これも結論の箇所に書いてあるのではないか。
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このマニュアルに従うのではなく、こちらが聞きたいことにきちんと正対してもらいたいものだ。(オリ)

 共謀罪法案のゴリおし

2017-06-16 20:09:52 | Weblog
 共謀罪法案、丁寧に説明するどころか、相変わらず結論ありきの問答無用で成立と言うことになった。
 先の防衛法案では解釈の変更を強行し、今度は委員会採決という国会手続きを無視するという横暴を押し通した。ルールも論理も自分に都合よいように捻じ曲げるゴリ押しの繰り返しだ。国会で反対を唱えるだけでは駄目だ。デモで反対を叫ぶだけでも駄目だ。これらの横暴を阻止するためにわれわれが成し得る武器は1票だ。国会議員選挙のみではなく、地方選挙を含めたあらゆるレベルの選挙で、横暴を押し通す連中に反対の1票を行使しなければならない。度重なる滅茶苦茶な振る舞いを常に思い起こさなければならない。
 このようなことを書くと共謀罪になるのかな。(ボブ)

SNSのもたらす新たな課題

2017-06-06 21:30:53 | Weblog
この炉端での話題で、昨年末の2016年末に、トランプがアメリカ大統領として当選したことから、「大衆へのネットワーク提供 -その落としまえでは?」と題して書き留めた。さらにFake News に関して、Bob氏も真実かどうか解らない話題がインターネットで流布されていることを嘆いておられる。
本日6月6日早朝のNHK の第一放送に何となく耳を傾けていたところ、「社会の見方・私の視点 を聴く」という番組で、北大・法学部の遠藤 乾教授による談話があり、そのようなことが起こりつつあるのかと驚かされた。

記憶に残っている内容をたどりながら要約すると、ヒトの社会現象に関する感性、-遠藤教授はパーソナリティのプロファイルと言っている-、が心理学的に百数十種類に分類されるそうで、その分類はこれまた数百種類のキーワードを用いて「イイネ」をもたらすFake Newsから分類できるという研究をもとに、ロバートマーカ(Robert Mercer)という大富豪が10億円にのぼる資金提供によって設立されたイギリスのケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)という企業が活動したとのことである。
つまり百数十種類にわたる社会的な事象に感性を持つヒトに対して共感を引き起こす内容の伝聞を人工頭脳により、あたかもヒトが作成したようにSNSに投稿すると「イイネ」というボタンをクリックすることで、その伝聞が広域にわたり流布する。どうやらその「イイネ」も自動的にクリックする装置があるらしい。このような伝聞をコンピュータの人工知能を利用してつくりあげる企業が、トランプ大統領の選挙活動にかかわっていたらしいとの調査がおこなわれているという。人工知能によりパーソナリティのプロファイルをくすぐるFake News であることなど、これを読んだ本人は気がつかない。ただ伝聞内容に共感を持っただけでの「イイネ」は累積記録することから多数意見となって流布する。
トランプ大統領がSNSを活用していることは衆知であり、「イイネ」も累積していることはうなずける。もしかするとトランプ大統領のインターネット上での発言内容は、前記の企業が背景にあることを今朝のNHKの談話から推量した。
SNSの中で迂闊に「イイネ」をクリックすると、クリックする端末操作のヒトの社会現象の感性は記録に残り、その感性にしたがって政治が進められる社会が現出する可能性は否定できない。
世論の操作をインターネット上で暗黙に行う企業が現出しつつあるという。インターネットが普及する新たな社会問題になるかもしれないという想い、今朝の談話から得た筆者のパーソナリティのプロファイルであった。
(応)


エネルギーは無限か有限か

2017-06-01 08:28:21 | Weblog
 ある会合でエネルギーは無限か有限かとの議論が湧きあがった。
 知人の一人は「宇宙に存在するエネルギーは有限である」という。
さらに別の知人は「宇宙のことはわからない。宇宙が有限だとするとその有限の外側が存在することになるから、有限か無限かわからない」と。
筆者は少し限定条件を設けて「今後とも人類が存続する期間にわたり、地球で利用できるエネルギー資源は無限ではないか」と反論した。
 これを読んでいる読者は、どのように考えるだろうか。
筆者は、人類が滅亡するまでは、太陽エネルギーは無限に供給されるであろうが、単位時間あたり供給される太陽エネルギーは有限であり、地球上のあらゆるエネルギー資源は原子力資源を含めて有限であると考えている。

 ところで、最近の報道によるとトランプ米大統領は地球温暖化対策の協定から米国は離脱し、エネルギー資源をふんだんに使ってアメリカ第一にするという。
 熱学のエントロピーを調べていると、地球上のすべてのエネルギーは熱となり、宇宙空間に放出される。再生可能エネルギーということばが氾濫しているが、エネルギーは形態を変えながら最終的には熱エネルギーとなって宇宙に放散される。再生可能エネルギーは物理的に存在しない。その熱エネルギーの放出ができなくなれば、地球全体が暖まり、そのために人類は人類に与えられた寿命を全うすることなく滅亡することになろう。
 ここでいいたいことは、太陽から届くエネルギーの範囲で人類の繁栄をささえることである。原子エネルギーを含めた化石エネルギーの利用は人類の存続寿命の短縮になる。

 会合の終わりにあたり「ヒトの生命は有限である。お互いに健康に留意して、与えられた人生を享受しようではないか」、といって別れた。
 会合は有限であった。
(応)