”冬の宝石” シリーズ(12)には、「ネズミモチ」、「トウネズミモチ」、「プリペット」の熟した黒い実です。
” 宝石 ” は、<黒真珠>に喩えます。
表題 “黒真珠” に鑑みて、「クロホウシ」(黒法師)を<窓>にしてみました。
周年愉しめますが、夏より冬に強い植物ですので、露地でも充分栽育可能です。
ロゼット状に広がる艶やかな黒紫色の葉を愉しみます。
春から初夏に懸けて小さな黄色い花を咲かせます。
ベンケイソウ科、アエオニウム属、半耐寒性多年草、多肉植物、地中海沿岸原産
学名 Aeonium arboreum ´Zwartkop` 、英名 Purple crest aeonium 、別名 「アイオニウム」
<「ネズミモチ」(鼠黐)>
モクセイ科の「ネズミモチ」(鼠黐)の実も漆黒色に熟しています。
最初、薄緑色をした実が、徐々に熟して漆黒色に変化します。
妙な名前ですが、此の実の形が、鼠の糞に似ていて楕円形で棒状なので似ているかも
葉は、モチノキ科の「モチノキ」(黐の木)に似ているからとか
6月頃に、円錐花序に白い小さな花を多数咲かせます。
花は、筒状の漏斗形で、花冠の先端が4裂して反り返ります、雌蘂雄蘂が突出ています。
次に載せる中国原産で同じモクセイ科の「トウネズミモチ」(唐鼠黐)の実とも似ていますが
実の形が、球形ですので、区別は、容易です。
亦、「ネズミモチ」の葉を太陽の光に翳すと、葉脈が透けて見えるが
「トウネズミモチ」は、透けて見える違いでも区別が容易です。
モクセイ科、イボタノキ属、常緑小高木、日本原産、学名 Ligustrum japonicum、別名「タマツバキ」
次は、上に載せた「ネズミモチ」に似た「トウネズミモチ」(唐鼠黐)です。
<「トウネズミモチ」>
両者の見分け方が難しいですが、 「トウネズミモチ」の実は、「ネズミモチ」の棒状で細長いのに比べて
略、球形で、葉の全葉脈が透けて視えますが、「ネズミモチ」の場合は、主脈のみ透けて視える違いが有ります。
亦、「トウネズミモチ」は、「ネズミモチ」より開花期が遅く、花も大きい違いが、有ります。
乾燥した実は、<女貞子>の名前の生薬になり、酒に浸した<女貞子酒>は
滋養強壮、白髪防止に効く由、試してみなければと思いますが ・ ・ ・ 。
モクセイ科、イボタノキ属、耐寒性常緑高木、中国原産、学名 Ligstrum lucidum
英名 Chinese privet、 Glossy privet
「プリベット」<「セイヨウイボタノキ」>も黒い小さな実を着けています。
<「プリベット」>
「プリベット」別名「セイヨウイボタノキ」(西洋水蠟の木)も同じ「ネズミモチ」の仲間です。
黒くて小さな実を鈴生りに着けます、日本原産の「イボタノキ」 Ligustrum obtusifolium より
多くの白い小さな花を咲かせます、小枝が、密生するので、生垣などに植栽して、芳香も愉しめます。
花冠の先端は、4裂して、2本の雄蕊が突き出ます。
ヨーロッパ、北アフリカ原産のもの Ligustrum vulgare や中国原産のもの L.sinense を総して
「プリペット(プリベット)」 privet と呼んでいるようです。
葉に白い斑が入る「シルバープリペット」、葉が、黄色い「プリペット 'レモン&ライム’」等の種類が
モクセイ科、イボタノキ属、ヨーロッパ、北アフリカ、中国原産、半常緑低木
学名 Ligustrum sinense 英名 European privet, Common privet
別名に、「ヨウシュイボタノキ」(洋種水蠟の木)の名前も付いています。
初夏に、下図の様な白く小さな花を咲かせます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<余録>
下の動画は、交通量が多い道路に這い出して来たナマケモノを救助して、道路脇の木に登らせると
ナマケモノが、手を差し出してきた様子です。 ・ ・ ・ <友人からの映像です>
ナマケモノの真意は、分かりませんが、感謝の握手としておきます。