今、植物園の温室では、色鮮やかな花々が咲いています。
「パッシフロラ・アラタ」 Passiflora alata や 「ドンベア・ウオリッキー」 Dombeya wallichii 等が、最初に目に付きます。
他に、何種類もの「西洋椿」Camellia Hybrids も
下図(左)は、「ハイドゥーン」Camellia amplexicaulis 、下図(右)は、「キンカチャ」金花茶」C. chrysantha
寒い冬は、花が少ない季節なので、植物園の温室が格好の場所です。
冬の植物園の温室には、ラン科の植物が多く視られますが、本日は、厭いて、パイナップル科の植物を挙げてみました。
「グズマニア」、「サンゴアナナス」、「チランドシア・ウスネオイデス」、「トラフアナナス」等々です。
鮮やかな色彩が “熱帯の色” です、屋外の冬の寒さを忘れさせてくれます。
<「グズマニア」>
最初は、「グズマニア」の花です、葉から花茎が伸びて、苞の先に花を咲かせます。
花の様に見える花苞が、先端に集まって咲く小さな花を包みます。
花は、イマイチ見栄えのしないものですが、花苞は、長い期間楽しむ事ができます。
トロピカルな雰囲気で、現地の南アメリカでは、熱帯雨林に自生しているとか
葉は、重なり合ってロゼット状に生えます、葉の大きさや葉の色に依って、150種位の品種が有るとか
パイナップル科、グズマニア属(アナナス種)、非耐寒性多年草、南アメリカ原産、学名 Guzmania Hybrids
次のパイナップル科の植物は、「サンゴアナナス」(珊瑚アナナス)です、珊瑚の様な鮮やかな色です。
長く伸びる花穂から紅色の球状の子房、萼片が、赤く染まった花が咲きます。
宛ら珊瑚の様です、名前の由来とのこと、花数は、80から100個位と多数です。
花期も長く、3ヶ月にもなります、葉は、険型でロゼット状に着きます。
パイナップル科、エクメア属、非耐寒性常緑多年草、ブラジル原産、学名 Aechmea fulgens
英名 Coral berry , friendship plant, queen`s tears
次は、長い名前の「チランドシア・ウスネオイデス」です、一見、“パイナップル” には ・ ・ ・
根の様に見えるのは茎で、細長い葉が付いています、根は退化して岩や樹木に着生する
着生植物とか、空中から水分を採る<エアープランツ>の一種とのこと
数少ない、小さい緑色の花を咲かせます。
パイナップル科、チランジア属、常緑多年草、中南米原産、学名 Tillandsia usneoides
英名 Spanish moss 、別名 「サルオガセモドキ」、<moss> には納得します、「サルオカゼモドキ」
の名前の由来は、地衣類の「サルオカゼ」(猿尾枷)に似ているからとのこと、<地衣>にも納得です。
梱包するときのパッキング材として利用するようです。
黄緑色の小さい花
最後のパイナップル科の植物は、「トラフアナナス」(虎斑アナナス)です、萼が変化した
鮮やかな朱赤色の花苞と横縞が入った虎斑の模様の葉が美しいコントラストです。
花苞は、槍の形で、「オオインコアナナス」に似ています、苞から小さな黄色い花を咲かせます。
パイナップル科、フリーセア属、常緑多年草、南アメリカ原産ですがアフリカ等にも
自生しているとのこと、学名 Vriesea splendens 英名 flaming sword “炎の剣” ですか
別名は、学名から「フリーシア・スプレンデンス」
植物園では、周年、視られて人気の「シマサンゴアナナス」(縞珊瑚アナナス)も咲いています。
オゼット状の葉の中心から伸びた花穂にピンク色の苞が、目立ちます。
花は、紫色の小さな花です、葉は、幅広で、銀白色の縞が入っています、名前の由来になっています。
パイナップル科、エクメア属、ブラジル原産、常緑多年草、学名 Aechmea fasciata
英名 Friedship plant, queen's - tears、別名 「エクメア・ファスキアタ」
温室と言えば「バナナ」が、稔っている情景が必要ですか
かと言って温室で花を愛でるのは、何故か
虚しい。珍しい花達に出会えるのは良いが
季節感がない。自然界で息ずつ素朴な花達
が好きです。