小淵沢大曲り

2010-10-15 23:57:00 | 鉄道紀行&乗り物


 最初の予定では、その日は170~180kmほど走って帰るつもりでした(あれから、もう一ヶ月過ぎてしまったんですね・・・)。柳沢峠を越えて勝沼の「ぶどうばたけ」を下見した後は、高速で一気に国立へ戻ることしか考えていなかったのですが、「ぶどうばたけ」のご主人に勧められて、野辺山と小淵沢まで足を伸ばすことにしました。まだ9時前だし、鉄道写真を撮りながら回れるでしょう。
「これからどこへ行く予定ですか?」「こんな気持ちのいい日なのだから」
 このひと言が背中を押してくれました。ありがとうございます。おかげさまで本当に気持ちの良い一日を過ごすことができました。
 JR小海線に乗ったときから、「この雄大なカーブの外縁に立って、大きな円を描いてゆく列車を眺めることができたらなあ~」と思った場所に(勝手に「小淵沢の大曲り」と呼んでします)、実際に立つことができたときは、思わずガッツポーズが出たほど愉快でした。午前中より雲が増えてしまいましたが、黄金の稲穂と白い蕎麦の花が良いアクセントになってくれ、たっぷり景色に浸ることができました。道を教えてくれた駅前商店街の人にも感謝します~♪



 JR鉄道最高地点でハイブリッド車両を見送った後は、八ヶ岳高原ラインを走って小淵沢に向かいました。その昔、乙女有料道路と呼ばれていたんじゃなかったっけ? 気持ちのいい中速コーナーが連続している道路で、バイクブームの80年代は、いつもバイクがたくさん走っていたような気がします。料金所があったと思われる場所を通過したとき、一気に昔の思い出が蘇ってきました。
 よく晴れていたのに、八ヶ岳だけが雲の中に隠れてしまい、とうとう最後までお目にかかることができなかったけれど、清々しい空気の塊の中を右へ左へ旋回しながら、気持ち良く走ることができました。


(左)「まきば牧場」でひと休み。ここで、お昼を食べればよかったかな? 野辺山で大しておいしくない天ぷらそばを食べたことを悔やむニワトリさんでした。
(右)もくもくと草を食むポニー。真っ黒な雲が近づいてきたけれど、雨には打たれず・・・さすが「晴れ男」?


 
 「大曲り」の外縁に立って、2本列車を見送った後、円の内側に移動しました。駅から歩くと結構あるかもしれませんが、バイクだと楽勝です(道に迷わなければ)。真冬の雪の中を行く列車(これが実に絵になる)の写真を撮る場合は、車か徒歩で来るしかないけれど・・・。


(左)蕎麦の花にアキアカネがとまりました。今、この赤とんぼが急速に姿を消しています。
(右)次の列車が来るまで一時間。ゴッホの絵の中にいるような気分を味わいながら時間が過ぎていきました。



 やって来たのは、またしても憎き(旧国鉄気動車を廃車にしているので・・・)キハ110系だったけれど、大きな円を描いているわずかな時間は夢のように美しい時間でした。

 JR小海線「小淵沢大曲り」の大きな写真は、 → ここをクリック