(ココロの)鬼は~外っ! 

2008-02-04 23:56:20 | 連続テレビ小説


 今週は「辛そうな展開」だし、「死を予告した」脚本家に抗議の意も込めて『ちりとてちん』感想文を書くのをやめたのですが、そのことに対して皆様から温かいコメントをいただきました。心からお礼を申し上げます。皆さんに返事を書きながら、「またしても軽はずみな言動をしてしまったかも?」と反省しております。
 とりわけ、私の拙い感想文を楽しんで読んでくださった方々(RIKAさんに励ましのコメントもらったばかりなのに・・・ごめんなさい)に対して、いきなり卓袱台をひっくり返すかのような「批判」を繰り広げて「断筆宣言?」をしてしまったことを、深くお詫びいたします。
(『自虐の詩』の「卓袱台ひっくり返し」には、ある種の爽快感を覚えますが)

 私が師匠の死を認め難かったのは、すでに書いたように、吉弥さんのお師匠さんである桂吉朝さんが同じように亡くなったことを知ったことが主たる原因なのですが、それをドラマの中で「予告」したことに対して、化学反応を起こしてしまいました。
 「告知」されたことで、我々は師匠の言葉を聞き漏らすことなく、ひと言ひとこと噛みしめて聴くようになるのですが、「皆さん、師匠は亡くなるのですから、今のうちにちゃんと見ておいてくださいね」と、念を押されているような気もして、そうなるとキリコさんがご自身のブログで書かれていたように、「渡瀬さんの演技力を軽んじている」と感じますし、「低迷している視聴率を底上げするために【死】を持ち出してきたのか」と、勘繰りたくもなります。

 泣かせるために、死を持ち出さないでほしい・・・そういう思いを強くしたのは、実は『純情きらり』からです。それまでは、「日本人は笑うよりも泣くことが好き」で、中には「どれくらい泣けるか」を基準に映画を見る人もいるくらいだから、ドラマや映画の中の「死」に関して、特に気にすることはありませんでした。
(『フランダースの犬』のラストシーンが二通りあるように・・・)
 『純情きらり』のクライマックスでヒロインが結核にかかったとき、大量の「延命投書」がNHKや「人気ブログ」(さくらえびさん、お元気ですか?)に寄せられました。かけがえのない人を結核で失ってしまった方、新薬のおかげで失わずにすんだ方、そして病気を克服されたご本人・・・大勢の方から次々と投書&書き込みが寄せられ、私は目頭が熱くなってしまいました。これほど多くの人々が真剣に「朝ドラ」を見ていることに驚き、自分の人生を重ねながらヒロインを応援していることに心を揺さぶられました。
 だからこそ、絶対にヒロインを殺してはならないと思ったのですが、多くの人々の切実な願いは脚本家の耳に届かなかったようです。

 「死」は人が生きている限り避けることができないし、それから目をそらしてはならないときもあるでしょう。それだけに、物語を作っている人は「死」の取り扱いに慎重になってもらいたいのです。このドラマに関しては「必然性」が全く感じられず、しかも赤の他人が知っていて実の息子が知らされていないなど、現実から乖離していることもあって、ますます納得できません。なぜ、ここの人々は大事な人と向かい合って、とことん話し合わないのだろう? 糸子さんがボランティアで大阪に来るのは良い考えだと思いますが、皆で病気と闘うことを決意した上での話でしょ。
 あっ、また批判してる!

 ところで、昨日の節分の日、寝屋川の成田山で恒例の「豆まき」が行われ、貫地谷しほり&青木崇高&原沙知絵の御三方が参加したそうです。
 KEIKOさんにお返事書きながら、このことに触れたのですが、勘違いをしていたので訂正いたします。
 夜7時のNHKのニュースで「豆まき」の映像を見た際に、どうして「ちりとて」メンバーの姿を映さないのだろうと、大いに不満だったのですが、両横綱とあおいさんがいた場所は、同じ「成田山」でも千葉の「成田山」でした。いない人を映すことはできませんよね。でも関西では、寝屋川の映像がニュースで流れたそうだから、これは関東の怠慢かな? 貫地谷さんは、最後の最後までファンサービスに努めたそうです。
 本物の若狭は、やるじゃないですか! 鬼は外~♪

 今日の一席は万葉亭柳眉=桂よね吉さん。貫禄が違う。それだけに、もう少し聴きたかったのに・・・