あぜ道日記

田舎暮らしの中で、自然や季節の花々、時々お出かけを、写真で綴ります。

公民館バスツアー(三里塚記念公園)

2018年09月08日 | 旅行記

台風21号が神戸辺りを通過しているころ、バスツアーで三里塚記念公園にいました。
マロニエ並木と下総御料牧場の歴史をとどめる「日本の歴史公園100選」に選ばれています。


宮内庁の下総御料牧場は昭和44年まで成田市の三里塚地区に存在していた御料牧場の名称です。
この辺りは江戸時代から軍馬や農耕馬の放牧地があり、明治になって羊毛の生産のためこの場所が選ばれ、視察に来ていた大久保利通がここに決めたということです。
その後さまざまな歴史をたどり、昭和44年に成田空港建設のため、牧場は栃木県に移転しました。
国有地であった牧場は、民有地の買収を極力少なくするための切り札となったようです。
そしてこの場所が御料牧場の在りし日の姿をしのび、御料牧場の名を長くこの地に留めるために記念公園として残りました。








入り口はマロニエ別名セイヨウトチノキの美しい並木です。










大正8年にこの場所に事務所ができました。
現存するこの建物は、当時の建物を再現したもので、昭和56年に記念館として開館しました。
中には御料牧場の歴史やお召し馬車などが展示されています。









この建物は最初は明治8年に創設された、下総牧羊場の責任者として、明治政府に雇われたアメリカ人のアップ・ジョーンズの官舎として富里にに建てられたものです。
明治21年にこの場所に移築され事務所として使われていましたが、大正8年に新しい事務所ができてからは、貴賓館として使われました。
内部を大改造し、各国の大公使を招待する園遊会の会場となったり、皇族の宿舎になったりしました。
建物は木造茅葺の平屋建てです。
















外見は和風ですが、内部は洋風を取り入れた和洋折衷です。
裏に回ると茅葺屋根の下が西洋式の作りになっているのには驚きました。
苔むした茅葺は葺き替えの予算がないそうで、これはこれで趣ある屋根でした。
















戦争当時宮内省では御文庫と呼ばれる地下防空壕を作っていました。
三里塚の地では昭和13年ころより「秘密の防空壕がつくられるらしい」と地元の人々の間でささやかれていたといわれています。
貴賓館の裏手に昭和16年12月8日に防空壕が完成しました。
皇族用の防空壕だといわれていますが、正確なことは明らかにされていません。
戦争が終わって、この防空壕は子どもたちの遊び場になっていたようですが、安全上の問題で昭和50年頃から封鎖されていました。
平成21年に一般開放され、その後観覧化に向けた工事が行われ、平成23年から正式に一般開放されるようになりました。

この芝生の下に防空壕があります。
真ん中の四角いものは爆風逃しで2か所あります。
左側の建物から中に入っていきます。









ここが見学用に建設された建物の入り口です。







地下5.2mまで下りて、入り口を見ました。









扉はさびていますが、コンクリートの強度は30階以上の高層ビルに使用する強度です。


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