洞爺湖マラソンから、わずか1週間、安定しない天候は千歳にも大きな影響を及ぼした。洞爺湖に賭けていた私はエントリーすらしておらず、不完全燃焼のストレスだけが残っていました。そんな時、1通のメールが届きました。送り主は道内最速女性ランナーN子、ヘナチョコ走りが続いている私を気遣っての応援メールだった。内容の1部に「千歳、練習の一環として走っては?」、時を同じにして、真駒内の主Sさんからも、Nゼッケンで最後尾からスタートして42キロを走ってみなさいのお言葉。お二人は1週間前の洞爺湖フルを見事な成績で走っているスーパーランナーです。
そして当日は予想どうりの雨、気温も低いがレースウェアを装着して千歳へ向かった。コースを見たがハッキリ言ってコンディションは最悪、練習走行も中止かなと思っていたら、走友から、都合が悪くなって参加出来ない方のゼッケンを手渡される。ゴールはしない予定で慌ててスタート地点へ向かったが、無情にもスタートに間に合わず断念。
ゴール1キロ手前くらいで応援することにした。なんと言っても、ハノハノ陸上部の富樫健太も出場するフルマラソンは強豪ライバルが多数参加しているので緊張だ。健太本来の実力を出し切れば入賞の可能性は高い。雨の中、故障から復活したばかりの健太の走りに注目していた。そして、スタートして2時間半を少し回った頃、ハノハノウェアを発見、健太だ。強豪ひしめく中、総合3位で通過、健太も私も表彰台を確信した。
健太通過から数分後、女子トップの太田尚子選手を発見、何やら私に合図を送っている。「福ちゃん~。頼みがあるの~ぉぉ。慌てて併走すると、ウエストバッグを外し、これお願い!」受け取ると何を持って走っているの?と思うほどそのウエストバッグは重い。そこからは、本当に41キロを走って来たのか?と思う加速でゴールに向かって行った。数十秒後、場内アナウンスが、かすかに聴こえた「太田尚子選手、余裕の笑顔でゴーぉぉール!!」 強すぎる。
表彰式で健太の勇姿に拍手を送り、今度は私も頑張らなければと心に誓う。健太、尚ちゃん、ハーフ1位の舞ちゃん、本当におめでとう。
ドラマはトップ選手ばかりでは無い。もうひとつの戦いがありました。走友の奥様が初ハーフに挑戦、見事に完走されました。ご主人が併走し、励ましながらのレース完走は美しかったです。そしてヤッコさんのハーフ挑戦はあるのか?