「幸いなイスラエルよ、だれがあなたのような、主に救われた民であろうか。主はあなたを助ける盾、あなたの勝利の剣。敵はあなたに屈し、あなたは彼らの背を踏みつける。」(申命記33:29新改訳)
モーセはその死を前にしてイスラエルを祝福したが、これは将来の預言ともなっている。29節は結びの言葉だが、祝福そのものである。▼だがこれまでのイスラエルの歴史を見ると、離散と迫害に満ちていて、この預言は当てはまらない。つまりこれは、イエス・キリストをメシアとして受け入れたとき実現するもので、主の地上再臨により実現すると考えられる。▼人類歴史の終末における歴史は混沌(こんとん)をきわめ、黙示録そのままになるであろう。反キリストの指導で諸国民は再臨されるキリストに決戦を挑(いど)むべく、かつてない大軍をパレスチナに送り、総力をあげ、イスラエルを殲滅(せんめつ)しようとするにちがいない。そのときキリストは降臨(こうりん)され、悔い改めたイスラエルは神の軍隊として奇蹟的に勝利をおさめる、というのが聖書、特にゼカリヤ書に記されている預言である。このようにモーセのイスラエル祝福預言は、すべてイエス・キリストにより成就(じょうじゅ)する。▼「それから六日目に、イエスはペテロとヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。すると、弟子たちの目の前でその御姿(みすがた)が変わった。顔は太陽のように輝き、衣(ころも)は光のように白くなった。そして、見よ、モーセとエリヤが彼らの前に現れて、イエスと語り合っていた。」(マタイ17:1~3同)