しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <アッシリア帝国滅亡>

2023-07-05 | ナホム書
「主は怒るのに遅く、力強い方。決して罰せずにおかれることはない。主は、その道がつむじ風と嵐の中にあり、雲は、御足がかき立てるほこりである。」(ナホム1:2新改訳)

ナホム書はアッシリアとその都ニネベがほろぼされるようすを記した預言書である。▼これより約百年前、預言者ヨナがつかわされた時のニネベはまだ良いところがあった。というのは、預言者ヨナが特別に派遣(はけん)され、四十日たつとニネベは神にほろぼされる!と宣言して回ると、王から一般市民に至るまで断食(だんじき)し、悔い改めたのであった。ところがそれは長続きしなかったようだ。アッシリアはもとの堕落(だらく)した姿にもどってしまい、ナホムの宣告のように、バビロンによって倒されてしまう。すなわち、悔い改めなかったので、神のさばきが下ったわけである。▼このように、ヨナ書、ナホム書という二つの小預言書が、ニネベの運命を相前後(あいぜんご)して記しているのは注目に値(あたい)する。一時的な回心では神の審判を逃れ得ないという証しなのであろう。私たちキリスト者の信仰生涯もそのとおりだ。ペテロが言っているとおり。▼「主であり、救い主であるイエス・キリストを知ることによって世の汚れから逃れたのに、再びそれに巻き込まれて打ち負かされるなら、そのような人たちの終わりの状態は、初めの状態よりももっと悪くなります。義の道を知っていながら、自分たちに伝えられた聖なる戒めから再び離れるよりは、義の道を知らなかったほうがよかったのです。『犬は自分が吐いた物に戻る』、『豚は身を洗って、また泥の中を転がる』という、ことわざどおりのことが、彼らに起こっているのです。」(Ⅱペテロ2:21,22同)