酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

常識がどれだけ常識から外れた人を苦しめているか

2006-03-01 23:32:40 | 怒っちゃうぞ系
ネット上の自動車の掲示板によく書き込みをする。
議論中の話題は「助手席のシートベルト警告音を消すことができないか」である。
実際、助手席に買い物袋でも載せようものなら「ピーピー」五月蝿いことがある。
で、技術的にどうにかならないかの話を「あーだ、こーだ」やっていると、必ず「シートベルトするのはあたりまえ。常識を疑う。そんなやつは死んでしまえ。」
「シートベルトしないなら、後ろに乗せるべき。」
「シートベルトしないなんてやつは車に乗るな。」
我々は技術的に警告を消せないかという話をしているのに、【常識派】の方々がさも自分が正しいといわんばかりに吼えまくる。
「シートベルトしたくてもできない障害者や妊婦、皮膚や首を傷めた病気の人もいる。荷物を置く場合もあるだろう。想像できないような不都合もあるかもしれない。」と反論すれば、
「タクシーで行きなさい」とか「荷物を置くな」とか、挙句には「そんな人は車で出かけるべきじゃない」

私は昔から「常識」を振りかざす人が大嫌いである。
そういう人は「とにかく自分の常識が全て正しく、それ以外は悪」だと決めつけていて、それがどんなに「それ以外」の人を苦しめているか知らない。

高校卒業の頃、高校を中退して働かなければならない友人がいた。
仲良しグループの面々はそいつのためにそれぞれ自分の親に仕事がないか聞いてみた。
「中卒には仕事なんかあるはずない。そんな人と付き合わないほうがいい。」
親達の答えは決まって常識的な考え方だった。
その友人が突然交通事故で亡くなった。
その時、我々の親どもは、
「あの人は父親がアル中で入院して、妹の進学のために学校辞めて働いてたんだってね。大変だったろうね、かわいそうに。」と口にしたのである。
なぜ高校生が自分たちではどうすることもできず、大人に相談したときにそんな言葉をかけてくれなかったんだ!
なぜ「常識から外れた者」のことを真剣に考えてくれなかったんだ!

【それ以来20数年間、私は「常識」が大嫌いである。】

最新の画像もっと見る

コメントを投稿