酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

セシウム牛についての考察

2011-07-20 23:45:15 | のほほん日記系
セシウム牛・・・
なんてセンスのないネーミングだろう。
このところ、マスコミはこの話題で持ちきりである。
今日の新聞で、とうとう佐賀県でもセシウム牛が販売されていたことが判明した。
『バカバカしい』
不安がるアホな消費者と、知りえずに食べてしまった人は違う。
片方は被害者で、片方は野次馬。
まぁ、肉の基準値500ベクレル/kgを超えたものを知らずに食べた人はいい気はしないだろう。
しかし、今さかんに報道されているのは単に【汚染されたワラを食べた牛】なのである。
牛自体の汚染度はほとんど測定できていないし、佐賀に入った牛肉も基準値を超えたものかわかっていない。
(汚染されたワラを食べた)牛なだけなのである。
危険であることはまずないし、極めて安全側の基準値を超えているかさえもわからないのに何だこの騒ぎは。
ここで、つまらない算数をしてみよう。
あくまで報道から得られた状況証拠をもとにザクっとした計算なので、細かいことは言わないように。

1 まず、佐賀に入った牛肉は5月早々に肉になっていることがわかっている。
2 セシウムを取り込んでも標的臓器はないから、体内動態は普通に約80日の半減期である。
3 基準値超過の福島あたりの牛肉は、6~7月に肉になっている。

〔問1〕佐賀に入ってきたセシウム牛の汚染濃度(正確には放射能量)と福島で検出された汚染濃度を比較しなさい。
〔答〕放射能に汚染されたワラを、地震の起きた直後から販売されていたとは考えられない。
 地震の影響がひと段落した後から与えられたのであろうから、7月近くまでワラを食った牛と5月で解体された牛では、ワラを食べた期間はおそらく2倍以上の差があると考えられる。
 また、継続したセシウム摂取により体内蓄積量が平衡状態となるには十分な時間がかかることから、蓄積量は摂取量に比例すると近似できる。
 よって、佐賀県に入ってきたセシウム牛が最悪の条件であったとしても、基準値を超えたセシウム汚染牛の最大値の半分以下の汚染であると仮定できる。

〔問2〕佐賀に入ってきたセシウム牛を食べた場合の内部被爆の影響は最大汚染濃度の牛の1/5であることを証明しなさい。
〔答〕牛や人の体内半減期を80日と仮定する。
また、福島の最大汚染濃度は3200ベクレル/kgであるから〔問1〕の結果から佐賀県内で販売された汚染濃度は最悪1600ベクレル/kgであると仮定される。
双方を1回食べて摂取されたセシウムは、80日の半減期で減少していく。
また、基準値が500ベクレル/kgであることから500ベクレル以下の影響について議論しても始まらない。
よって、体内セシウム残存量比が500ベクレル以下になるまでの日数が放射線の内部被爆の影響を考慮すべき期間とする。
つまり、体内動態は下記グラフのとおりとなり、グラフを積分した下部面積が内部被爆の影響量となる。

ここで、セシウム摂取量が1/2であった場合、面積は約20%にしかならないことから、佐賀の肉を食べた時の放射線の影響は、最大汚染の肉に比べて約1/5であるといえる。

3200ベクレルでも専門家は「直ちに健康に及ぼす影響はない」と言っている。
さて、基準の6倍の最大値の肉に比べ、1/5の影響である肉にヒステリックになる必要があるのだろうか。
それよりも、基準値内で数値が知らされない肉を一度に腹いっぱい食べるほうがアヤシイとは思わないか。
基準値以下だと安心だということで数値なんて気にしてないでしょ。
もとろん、それを知りうるすべは一般消費者にはないのであるが。
所詮基準値なんてそんなもんである。

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