酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

ひとつの時代が終わった

2010-06-28 22:13:21 | のほほん日記系
突然の訃報が入った。
我等の先輩であるKさんが亡くなったと。
ちなみに、私は葬式関係はとっと嫌いである。
しかし、今回ばかりは行かなければならないような気がしたのである。

Kさん。
すごく仕事ができたわけではなかった。
問題をちゃんと解決したこともあまりなかった。
人からは「できのわるい人」だと陰口をたたかれることもあった。
口ばかりで調子のいい人だと言われることもあった。
お金持ちなのにケチで有名だった。

確かにそうだった。
しかし、私は若かりし頃、一緒に地べたを這いずり回って仕事をした。
走り回ることをいとわない人だった。
私の次々に起こした事件を、やる気満々で応援した。
事件がおこっても面倒くさがらない人だった。
マジメではなかったが、泥臭いこと、汚いことを嫌がらなかった。

私が結婚したとき、酔っ払って本当に楽しそうだった。
Kさんの娘さんが大学に入ったとき、本当に嬉しそうだった。
仕事を卒業してからも、「娘をよろしく頼む」とやってきた。
病気をしてからも、会えば相変わらずお調子者だった。
いい人か、と言われると聖人君子ではなかったかもしれない。

しかし、Kさんのしてきたことをよく知らない人は「いいかげんなことばっかり」と馬鹿にするけれど、誰があれほどの熱意をもってやっていただろうかと思う。

仕事のやり方は私と真反対だったが、私にとって、大切にしたい愛すべき先輩の一人だったかもしれない。
K先輩、ご冥福をお祈りします。