北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

太陽光発電

2010年01月20日 | まちづくり
 社)北海道消費者協会の依頼により、岩内消費者協会の皆さんに太陽光発電の情報提供を行ってきました。



 地方消費者行政活性化の取り組みのひとつである「消費生活相談窓口高度化事業」で、専門的な消費相談への対応のための相談員さんのレベルアップ研修でした。
 「太陽光発電」については、昨年の11月1日から余剰電力の新たな買取制度がスタートしたり、これからの低炭素社会における太陽光を利用したクリーンなエネルギーだと言うことで注目されてきています。
 先週の北海道建設新聞に、昨年の北海道での住宅用太陽光発電設備の設置が1500件を超える見通しであるとの記事が掲載されていました。08年までは年間600件程度であったそうですから2.5倍に伸びているようです。全国では、1月から9月までで約7万7千件だそうです。
新たな買取制度がスタートしたと言うことですから、太陽光発電の普及は更に拍車が掛かりそうです。
 クリーンな自然エネルギーで、地域や場所が限定されなくて(発電量の格差はある)、メンテナンスが掛からず寿命も長いとこれからのエネルギーとしては優等生だと言えます。雪の降る寒い北海道は、発電量的に弱者なのかと思ったらそうでもないようです。札幌を例に取ると、真南の傾斜角30度の年平均日射量が3.93kWh/㎡/日、システム容量1kW当りの年間予想発電量が1047kWh/年/kWだそうです(NEDO技術開発機構より)。九州の鹿児島で4.00、1066、東京で3.74、997となっているので、日本全体を見ても極端な差はないようです。ただ、雪や塩害は弱点のようです。でも、寒さは逆にメリットでもあるようです。
 太陽光発電によって個人的な経済的メリットを追求する(電気代を安くしたい)目的だけだと、なかなか上手くいかないようです。一般家庭で約200万円の設置費を投資して、設置の補助金や売電で年10万円の収入等を見込んでもイニシャルコストの回収には15年以上掛かります。機器の寿命が15から20年ですので、トントンと考えた方がよいでしょう。
 太陽光発電の意味することは、低炭素社会実現に向けた国民一人ひとりの参加だといえます。大きく言えば、エネルギー転換や生活改善を行うことで綺麗な地球を子孫に残していくことになります。

 今回の「新しい買取制度」で、住宅用の買い取り価格が48円/kWhということですが、電力会社がその買取金額を全て賄うのではなく、今年の4月から約100円ほど電気を使っている全ての家庭から徴収したお金(太陽光サーチャージ)がその原資になります。
 このことはあまり認知されていないようです。
太陽光発電を行う家庭だけではなく、設置しない(できない)家庭も参加する仕組みです。

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