北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

小さなまちのこれから

2010年02月15日 | まちづくり
 隣町のニセコ町の第114回まちづくり町民講座に参加してきました。



 ニセコ町民でもないのに、時々、気になる話題の時にお邪魔しています。町民税も納めていないのですが、妻の実家のお墓もあるから許してもらいましょう。
 今回は「小さなまちのこれからを考える~「中央集権」から「地域主権」へ~」と題したテーマで地方自治の大家 大森彌東大名誉教授の講演と片山町長と大森名誉教授のトークセッションというメニューです。
 民主党政権の地域主権室長逢坂代議士の出身地ニセコということもあり、古くからニセコ町と係りを持たれているようで役場の職員にも教え子がいたりと関係の深いようです。私も何度か大きな講演会で話を聞いたことがありました。町民講座ということもあり、分りやすく、笑いを混ぜながらお話してくれました。
小さなまちでデモクラシーは育つのか?から話が始まりました。小さなまちとは、地縁血縁の濃い所で、自由な発言がはばかれてしまう。5千人規模でできるのだろうか。
ニセコは既に逢坂元町長の頃から町民にその意識は育ってきていると思います。ここ暫く、ペースダウンしていたようですが、片山新町長になり、またエンジンが掛かりだしたような気がします。今晩の講座に若い人から熟年層まで多くの町民が参加していたのも、その表れなのでしょう。
 小泉純一郎元首相がこよなく愛したエルヴィス・プレスリーの歌「アイ・ウォント・ユー、アイ・ニード・ユー、アイ・ラブ・ユー」を引き合いに出して、住民が「ニード」していることは住民自らが考え、解決していく、これが自治である。行政が住民の「ニード」を勝手に解釈してまちづくりを進めるのではない。行政任せではなく、住民とともに考え、サポートしていくことが求められている。
地域主権とは、自己責任が求められるので、結構大変だろうと思うけれども、そもそも人生だって同じなので、如何に自立した人生を歩むのかということなんだろうと思った次第です。
 


 久しぶりに片山町長の話を聞きました。町の将来像を見据えた話で、とてもエネルギッシュに感じました。
ニセコ町を「緑の分権改革」路線で考えられており、地域のエネルギーの自給率を高めた町を目指して、地域内で食や人の自給率を高め、農業と経済、観光などを有機的に連携させたまちづくりを考えているようです。そのために予算査定の情報公開など町民とともに取組んでいく仕組みづくりをはじめているようです。また、総務省の「緑の分権改革」事業にも応募しているとのことで、またまたニセコ町に注目が集まりそうです。

 数人の知合いの方々も参加しておりましたが、室蘭の青山市議もわざわざ2時間掛けて参加しておりました。頭の下る思いです。