北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

4定 一般質問(081215)

2008年12月15日 | まちづくり
 第4回定例会の一般質問が始まりました。
14人の議員から51件の質問が出されており、3日間行われます。
今回、私がトップバッターになっています。通常、事前に質問の内容が議会のホームページにUPされているのですが、今回は当日になったので、他の議員さんの質問をチェックできず(同じような内容の場合、なるべく相手の質問の邪魔をしないようにしています)にスタートしました。
 今回は4件の質問です。
「誰もが住み続けたいまち」と題して、「移住促進」についての具体的な方策を聞きました。12月に町のホームページに「移住情報」がUPされ、町のセールスポイントや移住者の声が紹介されています。しかし、具体的な土地の情報や移住体験といったメニューがないので、他の町村と比較すると魅力が弱いように思えました。
しかし、町長は、旧さくら団地跡地や白樺団地周辺に25区画の分譲を行う計画(移住者だけではなく既存町民にも割安で)であると発表してくれました。また、町の業者を優先的に活用してもらう手立ても考えているとのことです。これは一歩も二歩も前進しそうです。私は合わせて、ひらふの景観地区で行っている町内業者活用による優遇処置も検討してもらうようにお願いしました。
移住促進は、移住したくなる町とは今住んでいる町民が住み続けたい町であることが基本であると思っているので、住みやすい町にすることが一番のセールスポイントだと思うのです。

 次に「ニセコひらふの安全と安心」と題して、民間交番である「ニセコひらふ安全センター」を確かなものとするように、町が中心となり警察、消防、郵便、銀行など各方面と連帯してインフラ整備をすることがグレードアップした観光地となり、多くの観光客を誘致できるのではないかという提案です。
 町有地の活用、地域の核となる施設を共同で建設できないか?PFI方式でできないか、検討したいと答弁をもらいました。
人が増えたから整備をするのではなく、人を増やすために整備をする。無謀な投資はだめですが、観光資源を活用するためにも、地域の方々の協力を得ながら官民が力を合わせる時ではないかと思うのです。
今年発足した観光庁などの支援策も大いに活用してもらいたいと思うのです。

次に「まちづくり懇談会」についてです。11月に行われた懇談会は、役場側から旬の事業を説明し、町民の皆さんの質問を受け、町民と情報を共有し共に事業進めていこうという主旨の会です。私も1回参加したのですが、参加者が少なく、がっかりしてしまったものですから、全体としての実施状況や成果について聞かせてもらいました。今年は、8会場で行われ、146人の参加があったそうです。昨年が203名ですから57人の減少です。担当課長など準備をして臨んでおりましたので、残念で可哀想に感じました。昨年も同じ質問をしたのですが、町長の答弁も昨年と殆ど同じ内容で、これなら、集まってもらえないなと思いました。熱意が伝わってこないというか、話を聞いてもらい、一緒に考えようという思いが足りないようです。住民の皆さんは関心がないのではなく、あきらめムードが蔓延していると思うのです。今年始まった第5次総合計画のまちづくりの理念に「住民参加・参画による自治の確立」を掲げているのですから、実現に向けていかなければなりません。

 最後に「次世代につなげる担い手」について、農業、観光、商業にはそれなりの施策を行っていますが、工業については手がつけられていません。公共事業が殆どなくなり、建設業で言えば大工さん、建具屋さん、左官屋さん、畳屋さんなど技能士の高齢化やリタイヤが進み、技能の継承は危機的状況にあります。ストックやリサイクルといったリフォームには技能者の技が必要です。環境に負荷を掛けない仕組みができない状況になりつつあります。仕事がなければ、技能も発揮できません。何とか町でできることはないのか、質問させてもらいました。
 かんばしい回答は得られませんでした。そこで、九州の伊万里市で行っている「わが町の職人さん募集」の取り組みを紹介させてもらい、リフォーム助成制度を立ち上げて対処してもらいたいと訴えるにとどまりました。しかし、立ち上げには、財源がネックになっているようです。ただ、やる気があるかないかではと思うのです。