
かつて「地球上の富の半分を持つ男」と評された映画プロデューサーのハワード・ヒューズは、新人女優を発掘し、名女優にまで育て上げる手腕がハリウッド一といわれた。目の付け所は演技力ではなく、胸の大きな女性というから今では死語に近いグラマーが好みだったのだろう。ヒューズが世に出した女優に今年2月に亡くなったジェーン・ラッセルがいる。咄嗟に顔が思い浮かばない方は、マリリン・モンローと共演した映画「紳士は金髪がお好き」のワンシーンを思い出してみよう。
この映画ではその後アメリカの女神的存在になるモンローの陰になり目立たないが、目を見張るような豊かな胸とスラリと伸びた長い足、芸術とさえ思わせる美しいくびれはモンロー以上に魅力があった。出演料はモンローの10倍だったというから当時の人気がうかがえる。銀幕デビューは43年の映画「ならず者」で、胸元が肌蹴たうえスカートが太ももまで捲れ上がり、銃を片手に妖しい目で横たわる宣伝ポスターは、当時刺激が強いと物議を醸したそうだ。モンローと並びセックス・シンボル的存在だったラッセルは、戦時中に兵舎のいたるところに写真が貼られるほど米兵を虜にしたという。
そのラッセルがMGMに残した唯一のアルバムが「Jane Russell」で、ビリー・メイとジョー・ロトンディの編曲指揮によるオーケストラをバックに有名スタンダードを歌っている。女優らしく発音がクリアで声も高からず低からずで聴きやすいし、容姿を思わせるほんのりとした色気も香り立つ。ラジオ・ショウの専属歌手として出演した経歴の持ち主だけに歌唱も女優の余技に終わっていない。トップに選ばれた曲はケイ・スウィフトが作曲し、夫君のポール・ジェイムスが作詞した「ファイン・アンド・ダンディ」で、リズミカルな前奏に続き、これまたリズム軽やかに歌いだす「Gee, it's all fine and dandy・・・」だけでグッとくる。
妖艶な女優というとハリウッドにありがちなスキャンダルに結びつくが、意外にも身持ちは堅く、浮いた噂がなかった。女性を口説くのを日課にしていたヒューズが手を出そうとしたときも一喝したそうだが、「fine and dandy」とでも言ったのだろうか。「fine and dandy」は、「まことにけっこう」というような意味だが、皮肉を込めて使われるという。恩や権力をかざしてベッドに運ぼうとはとてもダンディに見えないヒューズである。
この映画ではその後アメリカの女神的存在になるモンローの陰になり目立たないが、目を見張るような豊かな胸とスラリと伸びた長い足、芸術とさえ思わせる美しいくびれはモンロー以上に魅力があった。出演料はモンローの10倍だったというから当時の人気がうかがえる。銀幕デビューは43年の映画「ならず者」で、胸元が肌蹴たうえスカートが太ももまで捲れ上がり、銃を片手に妖しい目で横たわる宣伝ポスターは、当時刺激が強いと物議を醸したそうだ。モンローと並びセックス・シンボル的存在だったラッセルは、戦時中に兵舎のいたるところに写真が貼られるほど米兵を虜にしたという。
そのラッセルがMGMに残した唯一のアルバムが「Jane Russell」で、ビリー・メイとジョー・ロトンディの編曲指揮によるオーケストラをバックに有名スタンダードを歌っている。女優らしく発音がクリアで声も高からず低からずで聴きやすいし、容姿を思わせるほんのりとした色気も香り立つ。ラジオ・ショウの専属歌手として出演した経歴の持ち主だけに歌唱も女優の余技に終わっていない。トップに選ばれた曲はケイ・スウィフトが作曲し、夫君のポール・ジェイムスが作詞した「ファイン・アンド・ダンディ」で、リズミカルな前奏に続き、これまたリズム軽やかに歌いだす「Gee, it's all fine and dandy・・・」だけでグッとくる。
妖艶な女優というとハリウッドにありがちなスキャンダルに結びつくが、意外にも身持ちは堅く、浮いた噂がなかった。女性を口説くのを日課にしていたヒューズが手を出そうとしたときも一喝したそうだが、「fine and dandy」とでも言ったのだろうか。「fine and dandy」は、「まことにけっこう」というような意味だが、皮肉を込めて使われるという。恩や権力をかざしてベッドに運ぼうとはとてもダンディに見えないヒューズである。
ファイン・アンド・ダンディは、30年にトミー&ジミー・ブラザーズ・オーケストラでヒットして以来、多くのプレイヤーやシンガーが取り上げております。今週はヴォーカルでお好みをお寄せください。インストは別の機会に話題にします。
管理人 Fine And Dandy Vocal Best 3
Anita O'day / This Is Anita (Verve)
Chris Connor / In Person (Atlantic)
Debbie Reynolds / Fine And Dandy (Dot)
他にもドリス・デイ、イーディ・ゴーメ、ロレツ・アレキサンドリア、リンダ・メリル、ラッセルのジャケ同様大きく胸元が開いたキャシー・バー等々、多くの名唱があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
あ、亡くなったんですか、知らなかった!
まあ、もう90才超でしたから、不思議はないですが、
寂しいですね。
「紳士は金髪がお好き」もいいけど、僕は
「腰抜け二丁拳銃」でのボブ・ホープとの軽妙な絡みが好きでした。
「ならず者」は、物議を醸したという、うまやでの
レイプ・シーンが肝心なところがカットされていて、
拍子ぬけでした(笑)。
MGMの「Jane Russell」は再発LPで持っていますが、
個人的には、僕はこれよりも英国のSepia Recordから
出ている、'47~'58年の音源を集めたコンピ盤CD
「Miss Jane Russell Sings」のほうを愛聴しております。
As Long As I Live が最高!
あと、コニー・ヘインズ、ベリル・デビスとのコーラスの
「Magic of Believing」も、いいですね。
(残念ながら、CDでの所有ですが)
さて、お題の曲は、ジェーンの他、
アニタ、クリス、デビー、バー、イーディは持っております。
ロレツは、This Is Lorez でしたっけね?
ゆっくり聴き込んで、3枚選びましょう。
それにしても、コアなエントリー、
皆さん喰いついてくれるかしら?
敬虔なカソリックの家庭に育ったらしいですね。
結婚歴は三度ありますが、離婚したのは最初の夫だけで、
2度目、3度目の夫とは死別とのこと。
意外ですね。
でも、ハワード・ヒューズにはやられてるのでは?
ラッセルは、2月28日に89歳で亡くなっております。歳を召されてからの写真を見ましたが歳相応の美しさがありました。
「ならず者」は私もカットされたものを観ましたが、それでも当時としては刺激が強かったのかもしれません。「腰抜け二丁拳銃」も良い役柄を演じておりましたね。
MGMのこの盤は私もポリドールからの再発レコード所有です。オリジナルは何度か見かけましたが、ジャケが傷んでいてパスしましたので、この再発は嬉しかったですね。「Miss Jane Russell Sings」は選曲もいいですし、シナトラとのデュエットも楽しいアルバムです。
ロレツは「Lorez Sings Pres」に収録されておりますが、並みのシンガーでは呂律が回らないスキャットをしております。(笑)
ハワード・ヒューズには3度襲われたそうです。ジェーンは「かわした」と言っておりますが、おっしゃるように強引なヒューズのこと、1度くらい「交わした」のかもしれません。(笑)
この話題になると皆さん喰いついてくれるかもしれませんね。
慢性的なネムダル(眠い&ダルイ)病になってしまいました。とにかく、眠い&ダルイです。(笑)
あっファイン・アンド・ダンディですね。
アニタに一票です。
慢性的なネムダル病でお疲れのようですね。札幌のほとんどの方は、ダルビッシュのメジャー移籍のショックで、急性ダル病に罹っております。(笑)
アニタとクリスのトップ争いになると思われますが、アニタの巧さが光る歌唱ですね。
ジェーン、デビー、イーディの順番ですね。
え?いい女の順番つけただけじゃんって?
ばれましたか!
まあでも、この曲はジャジー&スインギーなヴォーカルより、
色っぽく艶っぽいほうが、いいように個人的には思いますので。
それにしても、デビー・レイノルズの
お題の曲をタイトルにしたアルバム、
数枚持ってる中ではジャズ的に一番聴けるアルバムですね。
ジェリー・フィールディングの歌伴もいい。
確かに曲調は派手にフェイクかけるよりもメロディの流れのままに色っぽく歌うほうがあっているかもしれませんね。その観点からするとアニタやクリスがポピュラーナンバーをこれだけジャジーに歌うのも感心します。
デビー・レイノルズは私も挙げましたが、内容もさることながらジャケも素晴らしいですね。こんな美女ならエディ・フィッシャーが惚れるわけです。エリザベス・テイラーとは全くタイプが違いますが、フィッシャーは節操がないようでして釣れるものはタイプを問わずフィッシングするようです。(笑)
忘年会シーズンに入り、酔い酔いとなりながら、レコード聴いています。この曲のヴォーカル・ヴァージョンはダントツの2強があって、3番目をどうしようかと悩みながら寝てしまったのがきのうでした。今日は、なんとか風呂に入り酔いを醒ましたので、
①Anita O'day / This Is Anita (Verve)
②Chris Connor / In Person (Atlantic)
③Eydie Gorme / Eydie Gorme (ABC Paramount)
イーディーは、ポップスのイメージもあり、あまり人気がないようですが、初期の作品など、いいものがあります。数年前ですか、CDで復刻もされているので広く聴いていただきたい作品です。③はデビー・レイノルズ、ロレス・アレキサンドリアと迷いましたが。
しかしジーン・ラッセルとは懐かしい・・この名を初めて知ったのは母親の購読していた映画雑誌で、小学生低学年・・でもラッセルとモンローは何故か馴染めなくて・・もっと華奢で清楚な女優がいいと思っておりました。
この曲を歌っている盤はそんなに所有してません。
Anita O'day / This Is Anita (Verve)
Chris Connor / In Person (Atlantic)
Debbie Reynolds / Fine And Dandy (Dot)
正に一致しましたね。
イーディ・ゴーメも好きなのですが、DUKEさんに従いましょう。
どうも最近、接待攻めにあっており、毎晩、ホテルだレストランだ料亭だと、食傷気味です。
今夜もまただ!・・・人間贅沢を続けると直ぐに麻痺しますね、望んで行く訳ではなく、浮世の義理と仕事のシガラミなのですが・・ジャズクラブへ行けなくてストレスが・・・