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デューク・アドリブ帖

超絶変態ジャズマニア『デューク・M』の独断と偏見と毒舌のアドリブ帖です。縦横無尽、天衣無縫、支離滅裂な展開です。

ロシアの子守唄

2006-12-17 07:09:07 | Weblog
 元ロシア情報機関員アレクサンドル・リトビネンコ氏がロンドンで殺害された事件は、放射性物質が検出されたことから大きな波紋をよんでいる。ロンドンは各国の情報部員が集まってくる場所だそうだが、宛らイギリスの諜報員ジェームス・ボンドが活躍する映画のようだ。ロシア政府の関与も囁かれる中、映画の惹句「殺しのライセンス」が現実のものとは恐ろしい。

 ジョン・コルトレーンの演奏でモダンファンには馴染み深い「ロシアの子守唄 Russian Lullaby」は、ロシア出身のアービング・バーリンが子どもの頃を思い出して作った曲だ。辣腕タレントスカウトで知られるジョン・ハモンドが監修したヴィック・ディッケンソンの「ショウケース」で決定的なこの曲の名演を聴ける。リードする一本のホーンに他の二本のホーンが絡み合うディキシー・アンサンブルで演奏されていて、ヘッド・アレンジのジャムセッションとは思えないほど完成度が高い。

 53年当時最高の録音を誇ったヴァンガードらしく、ジャケットに「An Adventure in High Fidelity Sound」とクレジットが入っている。その音はオーディオマニア的な良い音ではなく、楽器を強く吹くと大きく聴こえる自然の音なのだ。サー・チャールズ・トンプソンのピアノソロからディッケンソンのトロンボーン、クラリネットのエドモンド・ホール、ルビー・ブラフのトランペットへと繋がれ、アンサンブルでは一際音が大きくなる。現在のミキシングが施された平均的な音は確かに耳障りも良く聴きやすいが、一本より三本のホーンの音が大きい自然な録音もまた耳に心地よく、当時の時と場の空気に触れる想いだ。

 「ロシアの子守唄」が作られた27年当時というとロシアはスターリン政権下であった。ロシア語同時通訳者、米原万里さんの著書「ロシアは今日も荒れ模様」にソ連邦当時の小話が紹介されていた。「(問い)ソ連の憲法と米国の憲法の違いは何か?(答え)どちらも言論の自由を保障しているが、米国の憲法は発言した後の自由も保障している」。歴史を戻ってはならない。

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35 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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トロンボニスト一番人気 (duke)
2006-12-17 07:14:44
皆さん、いつもご覧頂きありがとうございます。

トロンボーンの音色には惹かれますが、お好みのトロンボーン奏者はどなたでしょうか。
一番人気と思われるプレイヤーをトップに挙げました。
これで、グレン・ミラーやアルバート・マンゲルスドルフがトップだったらどうしよう。(笑)

管理人フェバリット3

J.J.Johnson
Jack Teagarden
Curtis Fuller

今週も沢山のコメントお待ちしております。
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アル・グレイ (naru)
2006-12-17 10:47:10
duke さん おはようございます。久しぶりに、日曜の午前に休暇をもらい、のんびりしています。午後は、第24回目のレコードコンサートなので、プログラムの「リラックスミュージック」の選曲にいそしんでおりますが・・・(笑!)
中間派ジャズ!確か大橋巨泉さんが、名付け親だとか?!「ビックディッケンソン、ショー・ケース」2枚組のCDで持っています。ずいぶん前に購入して、あまり聴かないでいました。ゴリゴリのモダンばっかり聴いていた頃に、買ったからだと思います。今、久しぶりに。聴いております。良い音ですね!さすがにヴァンガードです。50 歳になって、やっと?!この演奏の良さが、ぐっと染み込んできた感じです。
さて、ボクの大好きな、トロンヴォーンですが、アル・グレイです。77年の実況録音(パブロライブ)で、「モントルー77/カウントベイシービッグバンド」の中の曲「モア・アイ・シー・ユー」で、素晴らしい演奏をしています。この盤は、レーザーディスクも出ていて、やんやの喝采を受けて、満面の笑みのアル・グレイの表情も、忘れられません!
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また無くしてしまった (miyuki)
2006-12-17 13:21:03
ヴィック・ディッケンソンの「ショーケース」、確かあったはず、と探してみたけど見つかりません。CDの整理をしなければ、と思いながら放っておいたので、こんな状態になってしまいました(汗)。

ジャック・ティーガーデンは、サッチモと一緒の「AT TOWN HALL」がいいなあ、と思います。何といっても「セントジェームス病院」はジャック・ティーガーデンが一番いいと信じています。(大げさ)
モダンでは、J.J.Johnsonで、「スティット、パウエル&j.j.」が好きです。
カーティス・フラーは「ブルースエット」がいいですね。

でも、トロンボーンは他の管楽器に比べると知らないので、ベスト3は、私にはちょっと難しいです。
1.Jack Teagarden
2.J.J.Johnson
3.?
でしょうか。1と2は順序が逆でもいいかも。






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グレイ・グレイト (duke)
2006-12-17 17:17:56
naru さん、こんばんは。

「リラックスミュージック」の選曲とは難しいですね。それこそ私はゴリゴリのモダンを聴くとリラックスできますが、普通の方は緊張するかもしれませんよ。(笑)

私は「ショウケース」レコード所有ですが、CDでも録音の良さがわかりますか。さすがヴァンガードですね。「ロシアの子守唄」ラストで音がでかくなるは何度聴いても驚きます。三本のホーンの風圧でぶっとびますよ。それにしてもこのジャケ、タバコ吸っているディッケンソンが渋い。ついでに銜えタバコのぬいぐるみはキャメルの広告かと思いましたよ。あっ、あれはラクダか。(笑)

アル・グレイとは地味ながら芸達者を挙げられましたね。「モントルー77」は年季の入った演奏が素晴らしい。聞き逃せないのが「ディジー・アトモスフェア」、モーガン、ケリーに引けの取らないグレイが聴けます。アーゴ盤の「Boss Bone」はワンホーンで吹きたい放題、やりたい放題です。ベイシー時代からの過小評価が残念です。
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探し物 (duke)
2006-12-17 17:23:40
miyuki さん、こんばんは。

なかなか見付からないのが探し物です。必要な時に無いのがお金です。(笑)

ジャック・ティーガーデンの「AT TOWN HALL」、それも「セントジェームス病院」とは嬉しいですね。私の好きな一枚、一曲です。最近、三島賞受賞の久間十義さんが同名の小説を書いていて、タイトル買いしたのですが、設定が陳腐で読むのを止めました。年に数枚、数冊ある外れのアルバム、本の一つでした。こういうのが、探してもいないのに出てくるんだなぁ。(笑)

ジャックTで次に好きなのはボビー・ハケットと共演している「Coast Concert」です。「ザッツ・ア・プレンティ 」は名演ですよ。お持ちでなければ是非どうぞ。フリーの次はデキシィー、探し物も幅広い。(笑)
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ボントロときたひにゃ~。 (管理人@しんじワールド)
2006-12-17 17:37:38
コメントせずにはおれませんです。

こんにちは>dukeさん。

ヴィック・ディッケンソンもよく聴きましたが「マイ・ベスト3」となりますとありきたりですがやはり

1.J.J.ジョンソン
2.カーティス・フラー
3.ミルト・バンハート
の3人です。

2番目はフラーかブルックメイヤーか迷いましたがおずおずとしたシャイな感じが大好きなのです。
3番目のMilt Bernhartさんはケントン楽団の重鎮でその豊かな音色に心底あこがれました。

JJのどこがそんなに良いのか昔から考えているのですがうまく説明できません。最近になって感じることはひょっとてフレーズの「間」なのかなーとか、でも落語じゃないし、プッツ。

ところでmilesさんとこで「不がつく名誉市民」などと謙遜されていましたがいつもの文面から不のつかない迷譽道民こそdukeさんにふさわしいかなぁなど思って悦にいってました。


馬並みねぇ、道産子でも人間さまの場合はどんなもんでしょう、ぐふふぅ。
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並みの迷譽道民 (duke)
2006-12-17 19:09:05
ボントロ大好きのしんじさん、オオトロ大好きの duke です。

>JJのどこがそんなに良いのか

私がこいつは凄えやぁと思ったのは、Marshmallow の Live at Cafe Bohemia でした。オープニングの「バニーズ・チューン」のスピードにはぶっとびましたよ。フランク・ロソリーノが超絶技巧なら、JJは4438miles さんのお言葉を借りますとバカウマですね。息のつかない「間」も魅力の一つでしょうか。

Milt Bernhartさんとは予想だにしなかったお名前です。ケントン時代の「ソリロキュイ」だったか「ソリテア」は蕩けるような甘い印象がありました。ハワード・ラムゼイのライトハウスでのメリハリの利いた演奏は好きですよ。そうそう、RCAの「Modern Brass」聴いたときはリー・コニッツの世界に入ってしまうのかと心配しました。(笑)

迷譽道民とは過分な褒詞、評価を頂き恐縮です。良き理解者が一人増えました。(笑)


しんじさんは馬並みですか?私人並み、鮨屋では並、総じて世間並み、努力は並大抵ではないですよ(笑)
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3tbs (25-25)
2006-12-17 20:05:14
む、ボントロのフェイバリット3ですか・・・

7人くらいしか思いつかないから、わりと選ぶの
簡単かな、と思いきや結構迷いましたね。

(1)フランク・ロソリーノ
この人の一番は、比較的早く決定。
パワフルで、よく歌う、私好みのボントロです。
「Frankly Speaking」(Capitol)
「Free For All」(Specialty)あたり、もう最高!
52才でピストル自殺というのが、惜しまれます。
そういや、JJも拳銃自殺でしたね。

(2)ジミー・ネッパー
「A Swinging Introduction to Jimmy Knepper」(Bethlehem)
ビル・エバンス参加のこのアルバム、もう滅茶苦茶に
好きなアルバムです。
Gee Baby ばっかり、チョイスして聴いていた時期も
ありました。

(3)スティーヴ・ディビス
最近のボントロ奏者では、この人がイチアシでしょうか。
「Systems Blue」(Criss Cross Jazz)が、お薦め。

ミルト・バーンハートって、「4Fershmen & 5tbs」
の5人のボントロ奏者のうち、ロソリーノ以外で
唯一辛うじて知っている人です。


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やはりカーティス・フラーかな (KAMI)
2006-12-17 21:28:48
duke様、こんばんは。
私が、カーティス・フラーを初めて聴いたのは、中学時代兄貴から聴かされた「ブルー・トレイン」でした。それから「ブルースエット」を聴いてしびれてしまい好きになりました。単純な人間なので今でもお気に入りのトロンボーン奏者です。
あとは、ジャック・ティーガーデンの「セントジェームズ病院」もその当時よく聴きました。この曲を聴くだけでも価値のある一枚だと思います。
もう一枚は、「スティット、パウエル&J.J」です。これは私の店でよくながしています。

結局、duke様と同じになってしまいました。(笑)

では、では、
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ボントロ揃い踏み (duke)
2006-12-17 22:45:47
25-25 さん、違った名前が挙がってきましたね。これでおおよそビッグネイムが出揃いましたので、屁理屈派のあの方は何を持ってくるのか楽しみです。(笑)

ロソリーノは映画「I Want to Live」で、マリガンと出演しておりましたが、後にピストル自殺するとは思えない陽気さでした。テクニシャンならではの悩みがあったのでしょうか。

ミンガス時代のネッパーかと思いきやエバンス参加アルバムとは渋いですねぇ。一本やられた、って感じです。

「Systems Blue」は知りませんでした。調べたところ「Speak Low」も演奏しているんですね。スティーヴ・ディビス、 ビル・エバンス同姓同名、一瞬考えますね。

先週のコメントで、YOUNGⅡOLDさんが25-25 さんのことをお尋ねになっておりましたよ。私が答えたら○医が○医者に変わりそうなので止めました。(笑)

KAMI さん、今夜は月が見えましたか。(笑)

結局私と同じなのは嬉しいですね。フラーは57年に5枚のリーダー作を録音しております。デトロイトからニューヨークにフラっと出てきたばかりの22歳の兄ちゃんが1年で5枚ですからね。いかにフラーが期待されていたかというのが分かりますね。多くのアルバムがありますが、「ブルースエット」は何だかんだと言っても太鼓判の名盤です。今宵も更けるファイブ・スポット、今宵も飲んでいるヱビスです。(笑)

「セントジェームズ病院」を最初に聴いたのはガーランドでした。ジャックTの名演を知ったのは後の事。古さがないのに驚きました。今聴いても新鮮ですね。
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