推定年齢1歳で我が家に拾われてきたラックも…すでに壮齢…。
人間の寿命が80歳くらいだと仮定すると…ビーグルの寿命は12歳くらいだから…かなりのオジサンである…。
ハチに刺されようと蛇に噛まれ(オカンの推理が正しければ…だが…。)ようと…一度は飢え死にしかけながらも…これまで目立った病気もせずに元気に過ごしてきたことは有り難いと思わねばなるまい…。
この間に…上の弟・下の弟が相次いで所帯を持ち独立し…親父が単身赴任で関東に移り…ラックの世話はいつしか…doveとオカンの仕事になっていた…。
ふたりとも昼間は仕事で留守にしているので…帰宅して食事を終えてからラックの散歩に行くのだが…街灯の灯りだけの道を…連れ立って歩いた…。


いい年をして毎晩のように母親と散歩する…などは…普通ならめったにないことかも知れない…。
doveが所帯を持ってからは…年に2~3度…下手をしたら一度も…会えなくなったことを考えれば…あれは…貴重な時間だったと思う…。
ラック…さまさま…かな…。
暗い林の中からは…四季折々の香りがした…。
犬は走る動物である…という親父の散歩癖のお蔭で…ラックはおとなしくは歩かない…。
引き綱をぐいぐい引っ張って…何とか走ろうとする…。
到底…オカンの力では歯が立たない…
。
doveが走ろうとしないので…首が絞まりそうなくらいピンと張った綱の向こうで…ラックの喉がヒイヒイと呼吸困難のような音を立てる…。
舌を出して…よだれを飛ばしながらも…ゆっくり歩こうとはしない…。
いい加減にしないと…窒息するぞ…。
毎晩…こんな状態なのに…少しは学習しろよ…。
そんな散歩が続いた或る日…突然…道の真ん中で…ラックが動かなくなった…。
じっとへたり込んだまま…ビクともしない…。
息はしているのだが…心臓発作を起こしたようだ…。
かつて…鼻黒がフィラリアにやられた時の症状に似ている…。
ラックもその経験からずっと予防投薬は受けていたが…赤ん坊の頃から予防しないとあまり効果がないのだそうだ…。
ラックの場合…成犬になってから拾った犬なので…うちに来る前は予防していたのかどうかは分からない…。
しばらくすると…少しは症状が落ち着いたのか…ふらふらと立ち上がり…ゆっくり歩き始めたが…すぐにへたってしまった…。
動けそうにないのでdoveが抱きかかえて…家へ連れ帰った…。
すぐにかかりつけの犬猫医院に飛んでいったところ…やはりフィラリア…。
心臓に負担がかかるといけないので…カロリー過多になるような人間の食物をあまり食べさせないように…とのことだった…。
もう齢なので…カロリーを抑えたドッグフード…老犬用のダイエットフードを食べさせるように…と言われた…。
まるで…中年のオジサンへの栄養指導そのもの…。
う~んなるほど…犬も人間も齢を取れば…同じことを言われるんだなぁ…。
その頃のdoveも間もなく中年…他人事ではないような…。
病犬食…肉の缶詰…を獣医さんのところで購入し…それから毎日…缶詰と御飯を混ぜたものを食べさせた…。
在庫がなくなるとバイク通勤のdoveが仕事帰りに医院まで買いに行った…。
ラックは…というと…乾燥ドッグフードは嫌ったものの…獣医さんとこの缶詰は気に入ったらしくガツガツと食べた…。
あっという間に回復して…ラックはいつものチョンチョコピ~犬に戻った…。
戻ったとは言っても…フィラリアという病気は…目には見えないが確実に進行する…。
薬で虫の増殖を防いでも…一旦入った虫を簡単に排除することはできない…。
運良く…全部殺せたとしてもあの嫌な虫の死骸が心臓に詰まったら…一巻の終わりなのだ…。
けれど…病犬食はかなり高い…。
普通の市販のダイエット用の缶詰の倍くらいする…。
少し元気になった段階で…市販の缶詰も使うことにした…。
ラックとしては…獣医さんのところで購入する上品な匂いの高級缶詰の方が好みのようだったが…それでも安い缶詰も残さず食べた…。
ラック本犬もこちらも…ダイエット食を使うことに慣れた頃のこと…。
当時…平日が休日であったdoveは…小屋の外に毛布を干しているラックの様子をぼんやりと眺めていたが…毛布の脇に…不審なものを見つけた…。
その不審なものは…これで二度目…。
まさか…とは…思っていたのだ…が…。
それは…死んだメジロの首と足…の潰れて干からびた残骸…。
前の時は…足だけが残してあった…。
カロリーオフの御飯となったラックは…せっせと狩猟に精を出し…自力で獲物を捕まえて栄養補給をしていたのだ…。
さすがは猟犬…!
あんたは…すごいっ…!
…って…感心している場合じゃないか…。
缶詰を買いに行ったついでに…獣医さんに相談…。
あかんわ…先生…。
あいつ…カロリーオフしたら…鳥捕まえて食べとるで…。
先生…しばし…絶句っ…!
その後…ラックの御飯が普通食に戻ったことは…言うまでもない…。
次回へ…。

この物語を読んでくださる方が…捨て犬や捨てネコについて少しだけ…興味を持ってくだされば幸いです…。
この物語を書く決心をさせてくれた記事です。
http://blog.goo.ne.jp/wildboar_36/e/a86629d45b6e4487bf2eecdc41ab92b0
人間の寿命が80歳くらいだと仮定すると…ビーグルの寿命は12歳くらいだから…かなりのオジサンである…。

ハチに刺されようと蛇に噛まれ(オカンの推理が正しければ…だが…。)ようと…一度は飢え死にしかけながらも…これまで目立った病気もせずに元気に過ごしてきたことは有り難いと思わねばなるまい…。

この間に…上の弟・下の弟が相次いで所帯を持ち独立し…親父が単身赴任で関東に移り…ラックの世話はいつしか…doveとオカンの仕事になっていた…。
ふたりとも昼間は仕事で留守にしているので…帰宅して食事を終えてからラックの散歩に行くのだが…街灯の灯りだけの道を…連れ立って歩いた…。



いい年をして毎晩のように母親と散歩する…などは…普通ならめったにないことかも知れない…。
doveが所帯を持ってからは…年に2~3度…下手をしたら一度も…会えなくなったことを考えれば…あれは…貴重な時間だったと思う…。

ラック…さまさま…かな…。
暗い林の中からは…四季折々の香りがした…。

犬は走る動物である…という親父の散歩癖のお蔭で…ラックはおとなしくは歩かない…。
引き綱をぐいぐい引っ張って…何とか走ろうとする…。

到底…オカンの力では歯が立たない…

doveが走ろうとしないので…首が絞まりそうなくらいピンと張った綱の向こうで…ラックの喉がヒイヒイと呼吸困難のような音を立てる…。
舌を出して…よだれを飛ばしながらも…ゆっくり歩こうとはしない…。

いい加減にしないと…窒息するぞ…。
毎晩…こんな状態なのに…少しは学習しろよ…。

そんな散歩が続いた或る日…突然…道の真ん中で…ラックが動かなくなった…。
じっとへたり込んだまま…ビクともしない…。
息はしているのだが…心臓発作を起こしたようだ…。

かつて…鼻黒がフィラリアにやられた時の症状に似ている…。
ラックもその経験からずっと予防投薬は受けていたが…赤ん坊の頃から予防しないとあまり効果がないのだそうだ…。
ラックの場合…成犬になってから拾った犬なので…うちに来る前は予防していたのかどうかは分からない…。

しばらくすると…少しは症状が落ち着いたのか…ふらふらと立ち上がり…ゆっくり歩き始めたが…すぐにへたってしまった…。
動けそうにないのでdoveが抱きかかえて…家へ連れ帰った…。

すぐにかかりつけの犬猫医院に飛んでいったところ…やはりフィラリア…。
心臓に負担がかかるといけないので…カロリー過多になるような人間の食物をあまり食べさせないように…とのことだった…。
もう齢なので…カロリーを抑えたドッグフード…老犬用のダイエットフードを食べさせるように…と言われた…。

まるで…中年のオジサンへの栄養指導そのもの…。
う~んなるほど…犬も人間も齢を取れば…同じことを言われるんだなぁ…。
その頃のdoveも間もなく中年…他人事ではないような…。

病犬食…肉の缶詰…を獣医さんのところで購入し…それから毎日…缶詰と御飯を混ぜたものを食べさせた…。
在庫がなくなるとバイク通勤のdoveが仕事帰りに医院まで買いに行った…。
ラックは…というと…乾燥ドッグフードは嫌ったものの…獣医さんとこの缶詰は気に入ったらしくガツガツと食べた…。

あっという間に回復して…ラックはいつものチョンチョコピ~犬に戻った…。
戻ったとは言っても…フィラリアという病気は…目には見えないが確実に進行する…。
薬で虫の増殖を防いでも…一旦入った虫を簡単に排除することはできない…。
運良く…全部殺せたとしてもあの嫌な虫の死骸が心臓に詰まったら…一巻の終わりなのだ…。

けれど…病犬食はかなり高い…。
普通の市販のダイエット用の缶詰の倍くらいする…。
少し元気になった段階で…市販の缶詰も使うことにした…。
ラックとしては…獣医さんのところで購入する上品な匂いの高級缶詰の方が好みのようだったが…それでも安い缶詰も残さず食べた…。

ラック本犬もこちらも…ダイエット食を使うことに慣れた頃のこと…。
当時…平日が休日であったdoveは…小屋の外に毛布を干しているラックの様子をぼんやりと眺めていたが…毛布の脇に…不審なものを見つけた…。

その不審なものは…これで二度目…。
まさか…とは…思っていたのだ…が…。

それは…死んだメジロの首と足…の潰れて干からびた残骸…。
前の時は…足だけが残してあった…。
カロリーオフの御飯となったラックは…せっせと狩猟に精を出し…自力で獲物を捕まえて栄養補給をしていたのだ…。

さすがは猟犬…!
あんたは…すごいっ…!

…って…感心している場合じゃないか…。

缶詰を買いに行ったついでに…獣医さんに相談…。
あかんわ…先生…。
あいつ…カロリーオフしたら…鳥捕まえて食べとるで…。
先生…しばし…絶句っ…!

その後…ラックの御飯が普通食に戻ったことは…言うまでもない…。

次回へ…。

この物語を読んでくださる方が…捨て犬や捨てネコについて少しだけ…興味を持ってくだされば幸いです…。
この物語を書く決心をさせてくれた記事です。
http://blog.goo.ne.jp/wildboar_36/e/a86629d45b6e4487bf2eecdc41ab92b0
何かを捕まえたって記憶がないな・・・・
ネコはネズミや鳥を捕まえるってのはよく聞いたけど
犬も捕まえるんやね・・・・・
犬を飼っていた割には、フィラリアの事をよく知らない。
蚊に媒体される寄生虫って事は知ってる。
だけどその症状とか寄生虫の形状とか、何も知らなかった。
命に責任を持つと言うことは、そうゆう事も知っておかなきゃいけないね。
ネットで検索してみました。
鼻黒がその病気で柴のわりには早死にしていたから予備知識があったんです…。
病気を知らないということは本当に怖いことですね…。
今でも知らない飼い主は多いようだよ。
妹んちの一匹めは、重度のフィラリアです。
週1の間隔で、獣医に溜まった水を抜きに行っている。
水分制限もあって、暑い夏場は本当に辛そうだ。。
実家で飼っていた犬達のなかにも、今にして思えばあれはフィラリアに感染して亡くなっていたのではないかと思い当たる犬もいる。。。(散歩の途中で気を失う、、、など。)
知ることによって予防が出来るのならば、こんなに嬉しいことはないよね。。。
病気になる前に、予防をしてあげられること。。
過保護に思うかもしれないけれど、大切なことだと思うんだ。
初めてききましたあ~
ラック君は、たしかピーグル、元来、狩猟犬だからか、な??
それとも、ダイエット食ではお腹すきすぎて、
こりゃ~もたんわ~ってな感じで本能が働いたのかしら(笑)・・
スズメバチに刺されて、元気もすごい!!
お友達のワンコ、それが元で昇天しました・・。
顔が腫れて腫れてすごかったです・・。
ラック君ならぬラッキー君
ニャンコはね、結構蚊を打ち落としてたよ。
環境が良ければ、引退した盲導犬を飼いたいんだけどな~。
ラックみたいに成犬になってからの予防じゃ手遅れなんだって…。
昨日はまだ寝てらっしゃったようですが…熱は下がりましたか…?
本当にラッキーでした…。
自助能力の強い犬だったのでしょうね…。
蚊に好かれるパパさんを護ってたわけだ…。
やっぱり…恩を返していたんだね…。
「捨て犬ラックの物語 」・・大作のようなので
じっくり読んでからまた来ます。
とりあえず ご挨拶まで・・。
元気だったんですか~!
みんなで心配してましたよ~!
忙しかったんですか~?
またのご来訪…お待ち致しております…!