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みいちゃんとみいちゃんのパパの日記

VOX の ギター StarStream 誕生までの歴史とその後に入手できた情報

2024年05月22日 | MUSIC

 「VOX StarStream Type 1-24 with DiMarzio」の蘊蓄を語ったのが 2020年07月。その「StarStream」を東京の家に連れ戻した記念に、VOX の ギター StarStream 誕生までの歴史とその後に入手できた情報をまとめてみました。

 その前に、もう一度現物を観察。

 どのストラップをつけても、しっくりこなかった StarStream 。たまたま他のギター用に買った安物ストラップの色がばっちり合って大成功。

 

 独特のヘッドストック。カモメのストリングリテーナーは、俵型に変更した。精度のいい GOTOH製(GOTOH SG381)のチューニングマシン。GOTOH のペグは外国製に比べると価格は半額ですが、性能はすごく良いですね。


 

Fingerboard Radius: 310mm、Fret Size: Medium jumbo、Nut Width: 43 mm 
普段、Fingerboard Radius: 184mm、Fret Size: Vintage、Nut Width: 41.2 mm の Storatocaster を弾いていると、やけに太くてぺったんこな感じはします。Medium jumbo Fret が凄く引きやすいって印象もありません。

Roland GKピックアップ と、ピエゾピックアップを個別に内蔵したブリッジ。 

裏にはGKピックアップユニット

 GR-55  Guitar Synthesizer は、ノーマル・ピックアップの音も単独で出力できるので、StarStream でモデリングした音やハムバッカー単体の音も使えるようにしてあります。

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 では、VOX ギターの歴史です。

   Vox はアンプで最もよく知られていますが、エレキギターも古くから手掛けてきているようです。
JMI (旧 VOX アンプの販売会社 Jennings Musical Instruments)は、エレキブームと英国の事情(当時、アメリカ製のエレキギターのイギリスへの輸入は事実上禁止されていた)により、1961 年に初めてエレキギター業界に参入し、62 年には 自社モデル Phantom の生産がはじまりました。


Phantom Mark VI

 このモデルは 3 つのシングルコイル ピックアップ、"Hank Marvin" ビブラート、イタリアのギター メーカー Eko 製のボルトオン ネック、ロンドンのデザイン センターが考案した独特の台形ボディを備えています。
 Phantom には 1964 年に、ティアドロップ型 Mark VI と Mark XII が加わりました。

 Phantom の意匠は Starstream Type 1-24 のヘッドストックやバインディングの施されたローズウッドのフィンガーボードなどにその伝統が引き継がれています。


1967年製Vox V269 Starstream

 その後、米国製および日本製で、独特な形状をした Vox ギターの復刻版や限定版が時折再登場させてきましたが、VOX は 1992年にKORG傘下になり、高品質のオリジナル デザインのギターを製造するための取り組みが2006 年後半に再び始まりました。
 1980年代中期よりアイバニーズやヤマハ、ピーヴィー、Line 6などでギター開発を行ったリッチ・ラスナーがギター専門開発担当/副社長となり、かつてLine 6で共に働いてきたエリック・カークランドとボブ・ドナルドの3人で開発チームを組んで開発にあたりました。


リッチ・ラスナー VOXギター専門開発担当/副社長

 彼らは3種類のトーンが切り替えられるピックアップを搭載したヴィラージュ、近未来的デザインと多彩なモデリング・サウンドを内蔵したスターストリームといった画期的なVOXギターを開発してきたチーム。


2008年 VOX Virage

 NAMM Show2016で発表&展示されたVOXのモデリングギターの初期型 Starstream Type-1にはその後様々なバリエーションが発売されています。

Starstream Type 1

 オーソドックスなCシェイプの「ハードメイプル」ネックと310Rの「ローズウッド」指板を組み合わせ、フレットにはフィンガリングしやすくピッチも安定するミディアム・ジャンボタイプを採用。スケール(弦長)はロングスケール(648mm)よりも短く、ミディアムスケール(628mm)よりも長く、PRSスケール(635mm)より少しだけ長い、25 1/8インチ(638mm)スケールで22フレット、ナット幅43mmという仕様で、様々なギターから持ち替えても違和感がないように設計がなされていた。

 ピックアップには一般的なハムバッキングPUよりも幅の狭い、VOX SDC-22に採用されていたVOX独自のXLMハムバッキング・ピックアップ(4芯)を2基搭載。2点支持トレモロブリッジの各サドルにはピエゾPUが内蔵されている。フィリピンで製造され日本で組み立て。

2016年5月発売
メーカー希望小売価格 (税込) ¥104,500 (税抜 ¥95,000)
販売価格 (税込) ¥83,600 (税抜 ¥76,000)

 このPUは、シングルコイル×2にもなるようコイルタップが可能になっている。AREOS-D システムがギターモデリング・サウンドを生み出すときにシングル系はシングルコイルで音を拾い、ハムバッカー系、アコギ系と最適なPUが選択される。

 これらのPUからは必ずAREOS-Dシステムを通って音を出力するため、PUからの「素の音」は出力されない。つまり、Starstream 自体の電源を入れなければ音が出ないというのものであった。

 この点ユーザーから不満があったため、1年後にパッシブモードを可能にしたモデル Starstream Type 1 Plus が発売される。

black VOX electric guitar

2017年9月 国産リミテッドモデル発表

「Starstream Type 1-24 with DiMarzio」は、既存のラインナップに採用されている638mmスケールとは異なり、648mmスケールの24フレット仕様を採用。ハイ・ポジションでの演奏性を向上するとともに、表現の可能性も広げた。
 ピックアップは新たにディマジオ製 Three-90 を搭載しつつ、パッシブ・ピックアップ・モードを搭載。また、ペグには新たにゴトー製のものを採用。そしてカラー・バリエーションは、6種類がラインナップ。すべて国産という点にもこだわっており、限定生産で発売は9月下旬。

価格:¥150,000 (税別)

 

 2018年5月に日本限定で、レギュラーラインに加えて、フレームにラップ塗装をした、「Starstream Type 1 Plus W」がでリリースされた。ボディーはマンゴー。

メーカー希望小売価格: (税込) ¥104,500 (税抜 ¥95,000)
販売価格: (税込) ¥83,600 (税抜 ¥76,000)

 これまでボディー素材は、マホガニーとメイプルの特徴をどちらも持っている、煌びやかなサウンドが特徴のマンゴーが使用されていたが、マホガニーを使用した「TYPE 1 PLUS MAHOGANY」を販売(2018年中期)。ヘッドストックがボディとヘッドを同じ色で塗装したマッチングヘッドになったのも特徴。インレイもアバロンに変更。ベトナムで製造され日本で組み立て。

STARSTREAM TYPE 1 PLUS MAHOGANY

 

これで、エレキギターの Starstream シリーズは打ち止めとなりましたが、その後も、STARSTREAM BASS を発売(2019年7月)し、


「AREOS-D」モデリング・システムを組み込んだ、アーチトップ・エレクトリック・ギター Giulietta VGA-3D(2020年3月)VGA-5TD(2023年8月)等を発売している。

 

 






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