最近、街でよく見かける光景が、新築一戸建ての建築中の様子です。
2019年10月1日から消費税が増税されますので、新築がどんどん建築されています。
しかし、新しく住宅を建築しても、売れないのです。
前回の増税(2014年4月)には、新築住宅は多く売れました。
ところが、今回は、売れません。
完成したピカピカのきれいな新築一戸建てが、いつまでも『売り出し中』の現象です。
3か月、半年… と経過しても、まだ売れません。
そのうち、『売り出し中』であることを宣伝している、不動産屋の『のり旗』が、古びて、破けてきています。
雨風にさらされ、紫外線にも当たり続けた『のぼり旗』が、長い間、売れなかったことを表わしています。
さらに、車庫には、誰かが勝手に車を入れたのか、車庫の白いコンクリートには黒いタイヤの痕が付いてしまっています。
外壁も、わずかに黒ずみが出て、新築の状態から遠のいてきています。
どうも、物件を見に来るお客もいないようです。
これでは、せっかく新しく家を造ったのに、もったいないと思います。
不動産屋も考えます。
すでに新築が完成してから9カ月経過していて、新築感が薄らいできているこの物件でしたが、現在も建築中に変更していました。
インターネットの新築一戸建てとして売却中のこの物件、去年から、新築物件として売り出されていましたが、先日、広告の表示を『現在も建築中』と変えました。
まだ工事が残っていたのか?(「外溝工事がまだ」など)と思って、現地に見に行ってみました。
いいえ、すっかり完成しています。
外溝も、これ以上、工事なんてするところありません。
住宅の品質確保の促進等に関する法律で、新築とは、
1、竣工(工事が完成)後、1年未満
2、未使用のもの
を言います。
新築が1年が過ぎると、不動産の広告では、『中古物件の扱い』になります。
『新築』として売るのと、『中古』として売るのでは、断然の相違があります。
新築だけど1年経過したので『中古』となった物件は、購入者から値切られることでしょう。
「少しでも高く売りたい」「とにかく売れたらいい」という根性の不動産屋です。
とっくに完成しているのに、現在も建築中として偽り、いつまでも新築一戸建てとして売るのは、あくどい商売です。
ちなみにこの物件、数社の不動産屋が売買の仲介をしています。
他の2社は、昨年の12月に完成と表記しています(=新築から9カ月経過)。
そのうちの悪徳な1社が、他の2社と同様に昨年12月に完成という表示をしていたのに、先日、突然『建築中』という表記に変えたのです。
不動産が売れないので、不動産屋も生き残りに必死のようですが、消費者を欺くことはいけません。
何も知らない消費者は、不動産屋の言うことを信じるでしょう。
後でバレるとわかっていても、嘘をつくこと、不動産屋はよくやってくれるんです。
バレたら「知らなかった」と言い訳します。
そして、逃げます。
不動産屋の言うことは信じてはいけません。
新築年月日はいつなのか?
怪しいと思ったら、近所の人に尋ねてみて下さい。
意外に、近所の人は、正直に教えてくれます。
「どんな客が見に来てた」とか、「いつ頃工事が終わった」とか、教えてえる近所の人がちゃんといます。
正しい情報かどうか、不動産屋に頼らず、自分で確認しましょう。