明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



『牡丹灯籠』が出来たということは、私がビビリまくり、触るのも嫌だった丸髷のカツラを使って時代物もある程度やれるということである。例えば谷崎潤一郎の『刺青』も、これが現代物であったら、と思ったものだが、可能であろう。 被写体として撮らせてもらおう、と思っていた刺青を入れた女性が、突如大きな女郎蜘蛛を入れ始めた時、これは谷崎の刺青をやれ、ということだろう、と思った。こんな偶然はよく起こるが、上から降って来たボタモチは、砂を被って海底でじっとしているアンコウのように確実に逃がさず捕えることが大事である。これだけは外したことはないが、そのかわり風まかせ海流まかせ行き当たりばったりである。完成さえしてしまえば、始めに立てた計画通り、こうするつもりだったのさ、なんて顔をすれば良い。私のブログを読んでいる人など少ない。 深川江戸資料館のイベント最終日は、トイレの調子が良くないので部品を買いにコーナンに行ったついでに7時頃顔を出してみた。昨日は6時から9時の夜の部だけでも1200人の入場者だという。到着したら、向こうからお米と『貝の穴に河童が居る事』や三島の『潮騒』で初江をやってくれた長女のAちゃん。子供を連れている。肝腎のお露、末娘のAちゃんはサークルが忙しく観にこれなかったそう。それで良い。新三郎を求めカランコロン。げに恐ろしきは女の執念。嫁入り前の娘のする顔ではない。 今回は芝居の稽古で行けないかも、といっていた今拓也さんと奥さんの岩崎宏美さんが来てくれたそうだが、その時の写真が、私の円朝像の脇にちゃっかり飾ってあった。


※8月31日まで谷中『全生庵』円朝旧蔵の幽霊画を公開中。それに伴い三遊亭円朝像を出品中。
※深川江戸資料館11月まで九代目市川團十郎像を展示。

HP

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