明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



ソニーα7の修理に出しに出かける。二度目である。その道中昨日の続きを読む。 前半はほとんど自惚れが強い性格の歪んだ、しかし天才肌の美貌の女形の話しで、後半はケガが元で四肢が次々と壊死していき、なおも舞台に立ち続ける執念を描いている。周囲には迷惑な話しであるが、読者としてはこういう人物こそ面白い。 最初に施術した医者のヘボンは、術後間もなく田之助が舞台復帰し、その姿に喝采を浴びせる観客に驚き、日本人はなんて残酷な人々だ、と驚いたという。本書によると、四肢を失っても喝采を浴びていたが、それには同情や好奇な興味が含まれることに気付いた田之助が舞台を降りることになっている。そして舞台を降りてもなお美貌を維持するため日常的に化粧を続け、白粉の鉛毒により狂っていく。好奇な興味といえば、責め絵で有名な伊藤晴雨は四肢を失った田之助と医師ヘボンがからみ合っている絵を残している。描きたい放題である。 田之助と仲が悪かった九代目市川團十郎像の深川江戸資料館搬入は、先方の都合でさらに一日伸び、17日となった。
HP

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 三世沢村田之... 九代目市川團... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。