永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

ぞく、ゾク、俗。シュールでポップな世界。

2014-04-24 14:11:34 | アート・文化
杉浦茂ワンダーランド(ぺップ出版刊/1988年出版)の古本を手に入れました。
27年前に発行された杉浦茂さんの復刻版です。本自体はぜんぜん痛んでいません。当時発売価格一冊880円。当時、一巻だけは所有していたのですが、残り七巻はなぜか手に入れることができず、そのままになっていました。こんなすごい本を手放す人もいるんだなあ。でもどうしても欲しい人間もいるんだから、循環して価値が復活するんだから杉浦茂ファンにとってはいいことです。
当時昭和30年代、貸本屋があった時代。こどもにとっては知識を紙から吸収する文化の時代です。貸本屋の地べたに座りこんで、杉浦茂大人の漫画に読み耽りました。リース代金で成り立つ商売なのに貸本屋の主人にしたらいい迷惑だったでしょうね。
杉浦茂大人の漫画を読むとなぜかお腹が空くのが常でした、杉浦茂大人の描く絵を見るとなぜかもぐもぐと口の中でガムやスルメを噛む感じになりました。そして、空腹の状態になりコロッケやあんぱんやニッケ飴のイメージが頭の中に浮かび食べたくなるのです。今でも不思議に思います。今の時代でいえばB級感覚というのでしょうか。杉浦茂大人漫画はシュールではちゃめちゃなストーリーの世界で今読んでも全く新しいです。一コマ、一コマ分割して見ると、それ自体が一枚のポップアートにも見えてきます。



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