愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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ボルドー-オリンピアコス

2010-03-20 21:02:38 | チャンピオンズリーグ
観戦日 3/20(土)       

愛丸’s チェック
オリンピアコスホームでの1legは0-1でアウエーのボルドーが勝利。
この勝利で、ボルドーはかなり楽にこの2legを戦える。
戦力を考えても、ボルドーの方が上だし、失点さえしなければ、難なくこのステージを突破することができる。
得意のセットプレーの数が多くなれば、得点も取れるだろうし、守備でもそう慌てることはないはず。
怖いのは気の緩みだが、ブランがそんな過ちを犯すとは考えづらい。
オリンピアコスはとにかく点を取ること。
それでいて、相手も押さえ込まないといけないわけで、アウエー戦に弱いことを考えれば、ここはかなり難しい試合になる。
ルア・ルアを活かすようなスピード勝負に持ち込めれば勝機も見えてくるが、そう簡単にはいかないだろう。

ボルドーはやっぱりセットプレーで先制し、この1点でほぼ試合は決まった。
いつもみたいに、誰かが合わせての得点ってわけではなかったが、グルキュフのFKが冴え渡った。
角度のない位置でのFKで、インスイングのボールは誰に合わすわけでもなく、最高のところにボールを蹴りこんだ。
あのFK、ニコポリディスを責めることはできないだろう。
飛んでも触ることはできてないし、これがなおかつ落ちてゴールへ。
サイドネットに突き刺さるもので、なかなかこんなFKはお目にかかれない。
ここでボルドーはかなり気持ちが楽になったのか、どうもプレーが緩慢に。
相手がひとり少なくなり、数的優位に立ちながらでも、チャンスは作れなかったし、シャマフは決定機を外す始末。
ディフェンスのミスをついてボールをかっさらい、しっかりドリブルしてボールを運べれば、簡単に取れたものを、最後のタッチが大きくなり、ニコポリディスにセーブされてしまった。
このラウンドで、相手がオリンピアコスだったら、よかったようなものの、次に戦う相手に、こんなことをしてるようでは勝つことは不可能。
取れるときに取らないと、痛い目を見る。
ただ、シャマフはこのミスを取り返すゴールを奪えたわけで、まあチャラってことになるか。
守備では、ミトログルのトリッキーな動きから失点をしてしまったが、これ以外ではしっかり集中して守ることができてた。
ルア・ルアのスピードに翻弄されることもなかったし、中盤のテクニカルな選手たちも抑えることができた。
これはフェルナンド、A・ディアラの献身的な動きがあったから。
このボランチのふたり守備能力がかなり高い。
グルキュフがトップ下で自由にやれるのは、ここがしっかりしてるから。
どちらを欠いても厳しい状況になりそうで、それを考えると、A・ディアラの退場が次にどう影響するか。
ブランもここは頭を悩ませることだろう。
オリンピアコスは、またしても持ってる駒を活かしきれなかった。
今、期待が持てるのはルア・ルアだけで、どうにかしてここを活かすような展開に持ち込みたかったはず。
この試合は、この快速FWをサイドで使うことはせず、ダービシャーとの縦関係の2トップに。
これが機能したとは言いがたく、もっといい選択肢がなかったのか。
ミトログルという若いFWが点を取ったことを考えると、こちらとの2トップがよかったのでは?
ミトログルはキープ力もテクニックもあるし、ここにボールが収まれば、もっとルア・ルアも活きたはず。
苦手なアウエー戦で、なおかつ点を取らなければならない状況、もっと積極的にいってもらいたかった。
オリンピアコスで目についたのが、R・ブラボのオーバーラップ。
守備でもそれなりにやれており、それよりもあの攻撃参加が見事だった。
ダトロがいたときはここのコンビってのがそうよかったわけではなかったが、いなくなってからは、見事な活躍っぷり。
マドリーでやれてたときを思い出したかのようなプレーだった。
あの時代、R・カルロスがいなかったら、武者修行に出されす、ここまで苦労することもなかっただろうに・・・。
オリンピアコスは、中盤のクリエイティブな選手たちが機能しなかったもこの敗因かも。
レデスマ、マレスカ、ダトロと、どこからでもいいパスが出そうなんだが、それが全く・・・。
個の力に頼ろうとすろ、こうなるわけで、これがチームとして機能するようだったらおもしろかったんだが・・・。

スコア 2-1

<得点者> 
ボルドー    グルキュフ、シャマフ
オリンピアコス ミトログル    
~愛丸's MVP~
グルキュフ(この試合、この男のFKが冴え渡った。ひとつは決め、ひとつはポスト。あの角度のない位置からのインスイングのFKはそうとう得意としてるんだろう)

セビージャ-CSKAモスクワ

2010-03-20 19:20:20 | チャンピオンズリーグ
観戦日 3/20(土)       

愛丸’s チェック
CSKAホームの1legは1-1のドロー。
セビージャは0-1で勝てた試合を、追いつかれてのドローでこれがどう出るか。
アウエーゴールを1つ取ってるってことで気持ち的に余裕があればいんだが、リーガでの不調で、違ったプレッシャーがあったりすると・・・。
主力がケガから戻ってはきてるが、果たしてどんなシステムで戦うのか。
CSKAはこの試合、1点を取らないことには上には行けない。
がんがん攻めに転じるサッカーを選択するのか、アウエーだし、まずは失点しないことを重点に置いて戦うのか。
守るだけだったらダメなわけで、どこかでは仕掛けないといけないし、CSKAにとったら、かなり難しい試合になるかも。
シーズンが始まったばっかりだし、コンディションはセビージャよりもいいはず。

セビージャは切れのある動きを見せたのが、J・ナバスだけで、これでは攻撃が機能しない。
この男の突破からチャンスが生まれるだけで、それ以外では、なかなか好機を見出せず。
L・ファビアーノの1トップで、D・カペルを左、右にJ・ナバス、中央にペロッティと4-2-3-1の布陣を採用。
個人で仕掛けれる選手を多くして、CSKAの守備陣を切り崩そうとしたんだろうが、これではどうもうまくチームが機能してない。
L・ファビアーノはセレソンではこの1トップでやってはいるが、セビージャではやっぱりカヌーテとの2トップがしっくりきてそう。
ポストのタイプではないし、ペロッティとの絡みもいまいち。
D・カペルもA・ベルズツキに苦労しっぱなしで、この4-2-3-1は明らかに選択ミス。
ピボーテのヘナトも持ち味を出せてないし、何度も言うが、よかったのはJ・ナバスだけ。
これだけ右を攻略できたんだから、中のターゲットが多かったら、もっとこの突破からのクロスが効いたのに・・・。
後半頭にカヌーテを投入したが、1-1という状況からだと、焦りが募るばかり。
スタメンからこの2トップだったら、もっと簡単に点が取れてた。
守備ではゾコラの奮闘が目立ったが、それ以外では、ネチド、本田のキープに苦労してた。
ゾコラがあれだけ守備に奔走してくれたから、なんとか形にはなかったが、ここが機能してなかったら・・・。
冬の移籍で獲得したスタンケビチウスが、ここまでセビージャの守備に安定感をもたらしてたが、どうも疲れが溜まってきてる。
ここからリーガも佳境に差し掛かるわけで、守備陣が踏ん張らないと、4位という位置も手放すことに。
それとなんと言ってもパロップ。
あの本田のFKは威力もあってかなりのぶれ球だったが、正面に入ったことを考えると、もっと丁寧に弾いてもらいたかった。
蹴った本田を誉めるべきなんだが、パロップの力を持ってしたら、あれはゴールにならずに済んだかも。
代表の第3GKの座も危うくなろかも。
この失点が決勝点になり、これでセビージャはここで敗退。
CSKAは、この難しいアウエー戦を1-2とものにした。
安定した守備陣と、前線からプレッシングをかけ、少ないチャンスをしっかりものにしてくれる攻撃陣が、うまく融合した。
ロシア代表が3人に左SBは若いシェンニコフ。
このシェンニコフ、まだまだ荒削り。
J・ナバスとの勝負にことごとく敗れ、ここだけが不安点。
まだ若いし、これからどんどん経験を積めばいいSBになるはず。
トップのネチドは高い割りに足元の技術もしっかりしており、ここでのキープがどれだけチームのためになったか。
先制点時の見事なトラップから前に出たシーンなんか、並大抵のFWではないことを証明。
守備も手を抜くことはなく、近い将来、もっと大きいクラブでプレーするだろう。
これは本田にも言えること。
あの強烈なFKは世界にアピールするにはもってこいだし、このFKだけでなく、ボールを扱う技術もかなりのもの。
本田も高いキープ力があるし、パスを出すセンスもいい。
岡田もこれを見てるだろうし、そうなると、左効きのファンタジスタは、この男で決まりなような・・・。
スペインで結果を出せず、すごすごを日本に戻ってきたあの選手よりは力は上。
この試合、M・ゴンサレス、クラシッチがそこまで目立つことはなかったが、ここも機能するような展開になれば、次のラウンドも旋風を巻き起こすことができるかも。

スコア 1-2

<得点者> 
セビージャ    ペロッティ
CSKAモスクワ ネチド、本田    
~愛丸's MVP~
ネチド(ただ、点を取るだけのFWではなく、守備のファーストプレーヤーとしてもかなりのもの。本田との相性もいいし、この男が常時これだけやってくれれば)