フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

砦なき者 野沢尚著

2009年08月09日 17時43分22秒 | 書評 小説系
江戸川乱歩賞受賞作「破線のマリス」の続編。
マスメディアに潜む悪意を浮き彫りにするサスペンス小説です。
著者の野沢尚さんは、2004年にお亡くなりになっています。



シナリオ作家として深くマスメディアにかかわってきたため、
マスコミの内情に詳しく、
マスコミの人間を描く迫真性には圧倒されます。


マスコミによって祭り上げられたカリスマが、
大衆を操作し、結局奈落の底に突き落とされる様は
かつてのホリエモン現象を彷彿とさせます。

あのときも、当初はホリエモンはマスメディアの寵児で
祭り上げられていたような気がします。

それが一転、逮捕のあとのホリエモン叩きもすさまじかったです。

この小説では、小説らしいエンターテイメントを追求するため、
殺人事件などが織り込まれていますが、
マスメディアのもつ危うさが一貫したテーマになっています。

マスメディアは、毎回反省しながらも同じことを
何回も繰り返しているような気がします。
マッチポンプのように
人気者をつくっては、たたきつぶす。
つくっては叩き潰す。

現実を振り返ってみれば、
押尾や酒井も、ある種マスメディアの中の犠牲者なのかもしれません。


↓いつも読んでいただいてありがとうございます。
↓あなたのポチが大変励みになっています。
にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 30代サラリーマンへ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。