フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

王の逃亡 小説フランス革命 7 (小説フランス革命) (集英社文庫)

2012年03月31日 15時31分17秒 | 書評 小説系
王の逃亡 小説フランス革命 7 (小説フランス革命) (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社


フランス国王ルイ16世の一家が、
パリを脱出、逮捕された事件を描いています。

世に言う「ヴァレンヌ事件」です。

本書が特徴的なのは、
この脱出劇をルイ16世の視点から描いている点です。
マリー・アントワネットの愛人と噂されたスウェーデン貴族フェルセンも、
ルイ16世から見ると間抜けなイケメンでしかありません。

マリーアントワネット視点の作品は数々あれど、
暗愚とされたルイ16世から見た脱出劇は
あまり類書がみあたらないのではないでしょうか。


見せ場の多いフランス革命の中でも、
ヴァレンヌ事件はそれまでかろうじて維持されてきた
国王の権威が失墜していく転機となり、
その後の国王夫妻処刑の悲劇につながっていく事件なだけに、
ハラハラ、ドキドキする局面の多い作品に仕上がっています。

そして、佐藤賢一は
やっぱりすぐれたストーリーテラーだということを
証明した作品にもなっています。

にほんブログ村 ベンチャーブログ 起業・独立へにほんブログ村






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。