フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

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流転の果て(下) 大塚将司著

2008年09月19日 00時29分05秒 | 書評 その他
流転の果て(下) 大塚将司著 金融財政事情研究会




下巻は91年から98年までの金融界の状況を克明に
記した内容になっています。

当時の金融界の舞台裏をスクープ記者の立場から
描いています。特に著者は東京・三菱銀行の合併の
過程に深く食い込んでいたので、その間の描写は
圧巻です。

ただ、本書を読んで違和感を感じるのは
新聞記者って取材対象にそんなに気負いこんで
取り組むものなのかということです。

本書で繰り返し出てくるのは、
日本の金融界に対して何もできなかったという
著者の悔恨の弁ですが、当事者でもない新聞記者に
日本の金融界を変えるほどの期待を
誰が与えているというのでしょう?

本書が98年までの金融界の描写で終わっているのは
著者が98年に日経新聞を辞めたからです。
辞める際に部下であった記者仲間に語るシーンが
エピローグに出てきます。

「やっぱり、新聞ってさ、世の中をいい方向に
導く役割があると思うんだよ。」

その気持ちは大切だとは思いますが、
その思い入れが強すぎると独りよがりとなって
取材対象と同じ感覚で動くことになるのでは
ないでしょうか?
政治記者が政治家・官僚と同等の目線で動いていて
違和感を感じた「官僚との死闘~」と同じ違和感を
本書でも感じました。

新聞記者って取材対象を一歩突き放して
もっと客観的にみているのかと思っていましたが
案外違うのかもしれませんね。
取材対象への思い入れの激しさが
新聞記者の原動力になっているのでしょう。

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