掲示物が無くなったコルクボード。
そこにあるのは画鋲の跡だけ。
筆跡の無い、深緑が綺麗な黒板。
そこにあるのは黒板消しだけ。
空っぽの机と椅子。
そこにあるのは誰かが彫ったイニシャルだけ。
誰もいない教室。
そこにあるのは皆の面影だけ。
クラスプレートだけは、そのまま。
4月には新しいクラスが始まる。
4月には新しい教室が生まれる。
皆がいて私がいた教室はもうすぐ消えてしまう。
賑やかな声や足音の気配が消えてしまう。
全て、生まれ変わってしまう。
足を一歩踏み出すと木の床がキシリと鳴る。
窓から春の麗かな光がたっぷりと差し込んでいる。
ギィギィ軋む引き戸をゆっくり閉めた。
閉じられた扉は終わりの印ではない。
再び開かれるための、始まりの印だ。
私はそう信じて、扉から手を離した。
歩き出した廊下は明るすぎて、今は何処へ進んでいるのかわからないけれど。
そこにあるのは画鋲の跡だけ。
筆跡の無い、深緑が綺麗な黒板。
そこにあるのは黒板消しだけ。
空っぽの机と椅子。
そこにあるのは誰かが彫ったイニシャルだけ。
誰もいない教室。
そこにあるのは皆の面影だけ。
クラスプレートだけは、そのまま。
4月には新しいクラスが始まる。
4月には新しい教室が生まれる。
皆がいて私がいた教室はもうすぐ消えてしまう。
賑やかな声や足音の気配が消えてしまう。
全て、生まれ変わってしまう。
足を一歩踏み出すと木の床がキシリと鳴る。
窓から春の麗かな光がたっぷりと差し込んでいる。
ギィギィ軋む引き戸をゆっくり閉めた。
閉じられた扉は終わりの印ではない。
再び開かれるための、始まりの印だ。
私はそう信じて、扉から手を離した。
歩き出した廊下は明るすぎて、今は何処へ進んでいるのかわからないけれど。