BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

WBA世界ヘビー級タイトルマッチ

2010-11-27 21:57:55 | Boxing
王者 デビッド・ヘイ VS 挑戦者 オードリー・ハリソン

ヘイ 3ラウンドTKO勝利

考察 ~ヘイ~

どこのK-1の試合かと思ったが、ヘビー級タイトルマッチだった。
サウスポーどうこうとかは相手が木偶の坊では意味が無い。
スピードを称賛されているけど、ビタリには綺麗にアッパーのカウンター喰いそうだし、
ウラディミールのジャブとクリンチを攻略できるとも思わない。
それにしてもどの口であれだけのbig mouthをたたけるのか。

この試合でただ一つ分かったこと、それはヘイはどちらのクリチコと戦っても
大差判定負けするということ。


考察 ~ハリソン~

ヘイ陣営に子どもを人質に取られていたなどという笑えない冗談が
ネットにあったが、そう思われても無理はない無気力ぶり。
英国はテニス、ゴルフ、サッカー、ラグビー、競馬が盛んだが、
テニスをするには鈍重過ぎ、ゴルフをするにはインテリジェンスが足りず、
ラグビーをやるにはスピードが足りず、騎手になるには体がでかすぎる。
アマボクシングの世界で生きていけば良かったのかな。

IBF世界Sミドル級タイトルマッチ

2010-11-27 21:00:04 | Boxing
王者 ルシアン・ビュテ VS 挑戦者 ジェシー・ブリンクリー

ビュテ 9ラウンドTKO勝利

考察 ~ビュテ~

ディフェンス第一のプランは一つには過去の教訓から来るもの。
もう一つには自身のスタイルに最適なstrategyであるということ。
右ガードでもボディワークでも相手のパンチを外して打てば
全部カウンターになるんだ。
特筆すべきはカウンターの反動で上体を動かし、さらなるカウンターを狙う姿勢。
パンチ力全盛の時代からスピードと技術にシフトした現代ボクシングの中でも
技術面では最高峰に近いかもしれない。
8ラウンドのダウンを奪ったアッパーははじめの一歩の真田の飛燕に似てたね。
同じカナダをホームとするパスカルよりも人気・実力の両方で頭一つ上回るかな。
アンドレ・ウォードとの対戦なった暁には超ハイレベルなフェイント合戦が期待できそうだ。


考察 ~ブリンクリー~

スキンヘッドの白人と言えば面構えに凄味があるのが相場だが、
この選手は瞳がつぶらでやや奥目なのでどこか愛嬌を感じさせる。
しかして、そのボクシングはワン・ツー、ワン・ワン・ツーを基調にした
素直なボクシングで、それは本人の性格によるものであろう。
ビュテのような海千山千の王者の距離でフェイントを
吟味してしまっては手数が出るはずもない。
ただし、ランカーとして見た場合、決定的な悪いところも見当たらず
特に6ラウンド、レバーブローをブロックした右でそのままアッパーを突き上げ、
左フックにつなげる、8ラウンドには左アッパーに合わせた右ストのカウンターで
一瞬ではあったがビュテを嫌がらせたり、光る場面は随所に見られた。

現在のSミドル級はスーパーシックスの混乱と停滞はあるものの、
やはりファンの関心は王者、元王者連中同士の星のつぶし合い。
ビュテ一人でランカーの世界戦線を引き受けている現状は
世界ランカーにとってチャンスでもありノーチャンスでもある。
それにしてもアホなレフェリングのおかげで余計なダメージを蒙ったね。