BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

英連邦Sミドル級タイトルマッチ

2010-04-13 19:42:07 | Boxing
王者 チャールズ・アダム VS 挑戦者 ジョージ・グローブス

グローブス 6ラウンドTKO勝利

考察 ~グローブス~

駆け引きが好きなんだな。
あらゆるフェイントを駆使するが、すこし自分に酔いすぎか。
臨機応変に戦うのは濃密なキャリアの為せる業か、
持って生まれたintelligenceゆえか。
ただし、一桁の試合しか経験していない時点で自身のイズムを
強烈に感じさせるボクサーは、案外伸びしろに欠けることが多い。
なんでも器用にこなせるためにジャブを軽視しているきらいがある。
攻撃パターンも多彩に見えてワン・ツーからの返しの左までで、
コテコテのファイター、あるいはスピードスターとのテストマッチが待たれる。
いずれにせよ世界を狙える逸材であることに変わりはなく、
問題はプロモーション。
幸か不幸かSミドルはスーパーシックスの真っただ中。
2年後に勝負をかけるのか、1年半後にビュテを狙うのか。
それともスティーグリッツをターゲットにするのか。
今後はyoutubeでチェックしてみるか。


考察 ~アダム~

なんかこういう顔のK-1選手を見たことがあるような、ないような。
Common Wealthのタイトルというだけで大英帝国の植民地主義が想起される。
人民に共通の富貴ってアンタ・・・
もともとはルターによって贖宥状ビジネスに横やりを入れられた保守勢力が
大陸から新天地へと搾取の対象を求めたことが植民地主義、帝国主義を加速させたわけだが、
人種と文化の混淆は進んだものの、人類の融和は確実に遠のいた。
その分断はボクシングのリングにも及び、白人による黒人の搾取の歴史を継続させている。
ただし、21世紀は中国、インドに次いでアフリカ勢力の台頭も予感させており、
事実サッカーW杯では近い将来その萌芽が見られるものと思う。
ボクシングではガーナなどから散発的にスーパーレベルの選手が時に輩出されるが、
フローレスたりうる原石はアフリカ全土で発掘、研磨の時を待っている。

WBCユース・インターコンチネンタル・Sフライ級王座決定戦

2010-04-13 19:41:39 | Boxing
カルロス・クアドラス VS オスワルド・ロドリゲス

クアドラス 5ラウンドTKO勝利

考察 ~クアドラス~

ずいぶん攻撃的なボクサーになったな。
パンチの軌道がメキシカンといえばメキシカンだが、
右の打ち下ろしと引きが強引すぎるように思う。
左も同様に、突き刺す、叩きつける、引っぱたくなど
多彩といえばいえるが、やはり荒い。
捻じ伏せるスタイルは魅力的だが、
若さではなく荒さと粗さが前面に出てきており、
たとえばN・ドネアのようなハイレベルなカウンターパンチャーには
一発で沈められる予感が漂う。
河野がメキシコに乗り込んで潰すなら今のうちか。

考察 ~ロドリゲス~

ダッキングとスリッピングがわざとらしすぎる。
新鋭なにするものぞの意気は買うが、
力量が明らかに上の相手に対して奇襲もなければ奇策もなかった。
ちょくちょくスイッチするのは本人すればリズム作りと牽制の意味もあろうが、
相手がまったく意に介さないので効果が無かった。
オズワルドといえばリー・ハーヴィーだが、
その名の通りの倒され屋ってことか。