BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

WBC世界Lフライ級タイトルマッチ

2009-10-26 23:17:31 | Boxing
王者 エドガル・ソーサ VS 挑戦者 オマール・ソト

ソーサ 6ラウンドTKO勝利

考察 ~ソーサ~

地味な風貌に武骨なボクシング。
毎試合打ちつ打たれつの戦いになっているが、
胴が太く、首も太く、顔もメキシカンにしては彫りが深くなく扁平で、
これらも打たれた際のダメージの低減に寄与している。
ディフェンス技術に特筆すべき事柄はないが、
アッパーだけはきれいにもらわない姿勢を保っている。
ブロッキング、あるいはパーリングの名手は
往々にしてアッパーで崩される傾向があり、
陣営、選手ともにはそのことを弁えている。
アップライトのファイターは結構打たれる/打たせるが、
選手寿命はなかなか長い。
だがアップライトで武骨に戦える選手は思ったよりも少ない。

考察 ~ソト~

軽いパンチをまとめるのは悪いことではない。
逃げ足全開で打ちに行くのも悪いことではない。
ただしこれにはナックルの返り、あるいは印象的な見せ場作りが
前提となっている。
王者のスロースタートと自身の右クロスで序盤のリードを作ったが、
パンチの無さ以上に打たれた際のひ弱さが目立った。
がむしゃらに打ち、がむしゃらに逃げるのはsympathyよりもcompassionを
呼ぶような戦い方で、プロボクサーたる者、冷静沈着にプランを実行せねばならない。
まあ、地元の人気王者にKOで散って観客・視聴者の期待に応えた点は評価できる。