西岡 3ラウンドTKO勝利
考察 ~西岡~
見えないパンチとよく言うが、それには二通りある。
死角から放たれるパンチと視界の中から放たれるパンチだ。
西岡がダウンを喰ったパンチは前者だったように思う。
左右のジャブの差し合いで思うように主導権を握れず、
相手の左のキレにナーバスになった瞬間に、一番警戒すべき右をもらった。
フラッシュ気味だったせいか、逆にこれでほぐれた感がある。
2ラウンド終了間際に相手のラッシュを冷静にいなしていたが、
「こいつ、そんなに俺が怖いのか?」ぐらいに思っていたことだろう。
その直前から右を頻繁に上下動させることをやめ、自身の距離にしていたからね。
フェザー、Sフェザー級あたりのパッキャオの左ストレートは、
伸ばした右で空間を掴み、それを引き寄せるかのような反動で左を突き刺していたが、
この日の西岡の左は右足の踏み込みと左足の蹴り、背骨を軸とした回転が決まったもの。
教科書に載せるならパッキャオよりも西岡の左ストレートだと思わせるほどだった。
徳山、リナレス以来の日本ジム所属ボクサーの敵地防衛で、
世界王者から Campeon Del Mundo にレベルアップしたと言える。
次にこれに続くのは長谷川か、粟生か。
考察 ~ゴンサレス~
初回にダウンを奪ったことで気分的には乗っただろうが、
ペニャロサ戦の10カウントKO負けを今でも引きずっていることは
2ラウンド目から明らか。
西岡のボディへの一連のパンチの被弾が伏線になっており、
左ボディストレートを警戒していたが、西岡が打つ直前に肘から前腕を顔の高さまで上げ、
そこから放たれた稲妻のごとき左が顔面に着弾!
グローブは見えていても、パンチの軌道は見えなかったに違いない。
西岡をダウンさせたパンチと似たようなパンチをもらったが、
パンチの性質としては両者はまったく異なる。
前者は時に失神KOを演出するが、意外なほどダメージが小さいこともある。
後者は歯を食いしばれば結構耐えられるが、vulnerableな選手にとっては致命傷となりうる。
メンタルと打たれ強さ(弱さとも言える)の差が結果に如実に表れた試合だった。
PS.
それにしても西岡よ、よくやった。
レフェリーのK・ベイリスを見て、決定戦の雰囲気を思い出したか、
それとも自身の海外の戦績・ジンクスに自信があったのか。
あのFACE・OFFの時のニヤリとした笑顔には根拠があったわけだ。
いずれにせよ、これは近年の日本ボクシング界の快挙だ。
ウィラポンの功績、ひいてはアジアボクシングも海外で見直されるだろうし、
アメリカ、メキシコの興行にもいっそう帝拳の力が及ぶだろう。
なによりもこれでようやくビッグマウスとの揶揄からも逃れられる。
卑近なことだが、近い年齢、同じ兵庫出身者としてもこの防衛成功は嬉しい限りだ。
ところでレノンJrが尼崎出身だと言ってたが本当か?
奇遇なことに「涼しい木星」も尼崎出身だ。
考察 ~西岡~
見えないパンチとよく言うが、それには二通りある。
死角から放たれるパンチと視界の中から放たれるパンチだ。
西岡がダウンを喰ったパンチは前者だったように思う。
左右のジャブの差し合いで思うように主導権を握れず、
相手の左のキレにナーバスになった瞬間に、一番警戒すべき右をもらった。
フラッシュ気味だったせいか、逆にこれでほぐれた感がある。
2ラウンド終了間際に相手のラッシュを冷静にいなしていたが、
「こいつ、そんなに俺が怖いのか?」ぐらいに思っていたことだろう。
その直前から右を頻繁に上下動させることをやめ、自身の距離にしていたからね。
フェザー、Sフェザー級あたりのパッキャオの左ストレートは、
伸ばした右で空間を掴み、それを引き寄せるかのような反動で左を突き刺していたが、
この日の西岡の左は右足の踏み込みと左足の蹴り、背骨を軸とした回転が決まったもの。
教科書に載せるならパッキャオよりも西岡の左ストレートだと思わせるほどだった。
徳山、リナレス以来の日本ジム所属ボクサーの敵地防衛で、
世界王者から Campeon Del Mundo にレベルアップしたと言える。
次にこれに続くのは長谷川か、粟生か。
考察 ~ゴンサレス~
初回にダウンを奪ったことで気分的には乗っただろうが、
ペニャロサ戦の10カウントKO負けを今でも引きずっていることは
2ラウンド目から明らか。
西岡のボディへの一連のパンチの被弾が伏線になっており、
左ボディストレートを警戒していたが、西岡が打つ直前に肘から前腕を顔の高さまで上げ、
そこから放たれた稲妻のごとき左が顔面に着弾!
グローブは見えていても、パンチの軌道は見えなかったに違いない。
西岡をダウンさせたパンチと似たようなパンチをもらったが、
パンチの性質としては両者はまったく異なる。
前者は時に失神KOを演出するが、意外なほどダメージが小さいこともある。
後者は歯を食いしばれば結構耐えられるが、vulnerableな選手にとっては致命傷となりうる。
メンタルと打たれ強さ(弱さとも言える)の差が結果に如実に表れた試合だった。
PS.
それにしても西岡よ、よくやった。
レフェリーのK・ベイリスを見て、決定戦の雰囲気を思い出したか、
それとも自身の海外の戦績・ジンクスに自信があったのか。
あのFACE・OFFの時のニヤリとした笑顔には根拠があったわけだ。
いずれにせよ、これは近年の日本ボクシング界の快挙だ。
ウィラポンの功績、ひいてはアジアボクシングも海外で見直されるだろうし、
アメリカ、メキシコの興行にもいっそう帝拳の力が及ぶだろう。
なによりもこれでようやくビッグマウスとの揶揄からも逃れられる。
卑近なことだが、近い年齢、同じ兵庫出身者としてもこの防衛成功は嬉しい限りだ。
ところでレノンJrが尼崎出身だと言ってたが本当か?
奇遇なことに「涼しい木星」も尼崎出身だ。