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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

定電圧電源を作ろう⑤温度特性

2009-12-27 08:57:53 | 電子回路
「定電圧電源を作ろう」のエピローグ

作動増幅回路の大きな利点の一つに温度ドリフト(変動)が小さいということがあります。2SC1815の温度特性を見てみましょう。真ん中がTa(周囲温度)25℃左が100℃、右が-25℃です。通常の使用条件を考えるとほんのわずかですがVbeは温度によって変動するのです。

右の回路でのVbeの変動はそのままリファレンスの変動となります。下の回路ではQR1とQR2を特性のあったペアにしておくとVbeの変動は両者共に均一の大きさとなるのでリファレンスが変動することはありませんね。

さてさて皆さん大変お疲れ様でした。定電圧電源回路については差動増幅回路のエミッタ抵抗やコレクタ抵抗を定電流素子に変えて応答速度を高速化するとか、まだまだ色々あるのですが今回はここまでにしておきましょう。何はともあれこの定電圧制御回路はアナログ回路のエッセンスをほとんど含んでおり、この回路の理解はアナログ回路の90%を超える理解と言っても過言ではありません。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
温度特性は理解できますが… (あっこ@Bee)
2011-10-15 00:10:07
差動増幅回路の理解がおよびません。
もう一度復習してきます。(高級なお頭でないのでなかなか理解がすすみませぬ@@)
温度特性は相互に向き合うトランジスタの温度特性にばらつきが少なければ実装上寄り沿う位近いと一層特性が近くなりそうですね。どうやってそういうTrペアを見つけるか?と言う問題はありますが。
ここまでを今一度お浚いしてみます。
凄い濃いエッセンスを惜しみなくご提示頂きありがとうございました。
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