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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

デプレッション型とエンハンスメント型(FET)

2010-03-15 01:39:28 | 電子回路
FETはVgs-Id特性において大きく2種類のタイプがあります。VgsがGS遮断電圧(-V)からプラス方向へ増加すると共にIdが上昇していくタイプをデプレッション型といい、Vgsが0Vからプラス方向へ増加すると共にIdが上昇していくタイプをエンハンスメント型といいます。J-FETはデプレッション型、多くのMOS-FETはエンハンスメント型ということですね。

では東芝の2SK2231というMOS-FETの特性をみてみましょう。(下図のグラフです)
「Id-Vds」特性はVds=4V以上において、すばらしい定電流特性を示しています。しかし右側の「Id-Vgs」特性は2SK30A(J-FET)に比べると非常に急峻に見えますが、そもそも電圧と電流のケタが違いますね。2SK30AはGRタイプでもIdの最大値が6mA程度の小信号用FETでしたが、この2SK2231はId=10Aまで目盛ってあります。J-FETと同等の小信号領域は点線で囲った部分よりももっと狭い範囲ですから、このMOS-FETをあえて小信号で使用すればJ-FETと同じような特性をしているのかも知れません。

そもそもMOS-FETは単体素子として小信号増幅に使われることは少なく、増幅回路で使われる場合は大きな電力損失が求められる出力段です。また昨今では大電流のスイッチング用として用いられることが多く、スイッチング電源などにはMOS-FETが非常に多く使われています。この大電流スイッチング用途として、特に注目したい特性があります。
それがON抵抗です。続く。

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MOS-FETのON抵抗と入力容量 2010-03-15
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1 コメント

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文字が薄くて見にくい (よし)
2023-10-28 18:34:44
文字が薄くて見にくい
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