『湯気の向こうから』に誤植があることは以前にその原因と共に書いた。
その後もう一か所見つかった。その原因も先のと同じだった。
もう一度そのことを書いておこう。
「香をうつつ」の項、43ページ。
ページの中ほどの短歌の「大傾斜」とあるのは「大斜面」の間違い。
その原因。
元の写真を確かめてみたが「大斜面」となっている。
そして発表した『六甲』2017年7月号は?
あれ「大斜面」になっている。正しい。
どこで間違ったのか?というわけだ。
で、今回本にした元の原稿、すなわち印刷屋さんに送ったデータは?
「大傾斜」になっている。ここで間違っている。なんで?
このデータは元の『六甲』の印刷屋さんにも送ったもののはず。なぜだ?
考えられるのは、印刷屋さんからゲラが送られてきた時に、その間違いにわたしが気づき、電話かメールで修正をお願いしたのだ。
その時、PCの中にある元の原稿も直しておかなければならないのに怠った。
こんな時、大抵はすぐに直しておくのだが、その時に、本にする計画もなかったからだろう。
その怠ったままのデータを今回の本に使ってしまったということだ。
そしてもう一か所。
「夢遊」の項の168ページ。
6行目の「無遊」。もちろんこれは「夢遊」の間違い。
原因はこれも先の「大傾斜」と同じだった。
ということで、元の『六甲』には正しく記載されている。
まったくおかしなことで、普通は連載で間違いがあって、本にするときに正すもの。
逆のことをしてしまっていたというわけだ。
残念だが、まあそれほど罪の重い誤植ではないのが救いかな。