喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「小さな火」

2018-04-14 16:13:16 | 触媒のうた
「神戸の百人色紙展」に、六車明峰氏が出品しておられる書ですが。
その短詩。
 
  小さな火に見合う
  小さな湯気が
  一日中上がっている。

これは拙著『触媒のうた』の「あとがき」の中で使った言葉。

《拙著に署名を求められるとわたしは、この詩を書き添えることにしている。
 ある時、翁がわたしに言われた。「あなたの”小さな火“の本当の意味を解るのはぼくだけだ」と。わたしは平静を装いながら、胸の中に熱いものが込み上げてきた。
 わたしには、宮崎修二朗翁の”触媒“という一見無機質な言葉からうた声が聞こえてくる。そしてその中には、わたしにしか聞こえない調べがあると思っている。》

そこで、六車氏がご自分の書に添えられた言葉。
《今村さんの詩に込められた心を表現しようと試みた。詩は人なりか。》
わたしの心はこの書ほど清澄ではありませんが。
六車さん、ありがとうございます。
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さんちかホールの色紙展

2018-04-14 11:44:46 | アート・文化
さんちかホールでの「神戸の百人色紙展」に行ってきました。
わたしの短詩を六車明峰氏がいい書にしてくださっていました。


透明感のある清潔な字ですね。

これは会場風景。

気になる絵がありました。
人気児童文学者、岡田淳さんの絵です。これは「神戸っ子」にかつて連載されてた時のもの。
帰ってきてから、入札しておけばよかったかな?と思ったのでした。
ただ、わたしが入れる金額では落ちないでしょうが。

行きの電車の中でほのぼのとしたことがありました。
わたしは当然の如く優先席に座ったのですが、そのすぐそばにバギーに乗った小さな男の子。
いきなりとんでもない大声で「ママーッ、お菓子買ってえ!」と。
後ろのお母さん、あわててその子の口を押えておられました。
そのあともなんども後ろを振り向いて話すのですが、振り向くとき横からではなく、仰向くように真後ろに向くのです。
やわらかいんですねえ。
三宮に着いて、降りる前に、前からその子の顔を覗いてみました。すると
ニッコリ笑うのです。そして指を三本立てて「さんさい」と。
聞いてもいないのに年を教えてくれました。きたない爺さんの顔を見て、ニッコリしてくれるその子はきっと幸せな人になるでしょう。
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