眞ちゃんち

クラリネット奏者 橋本眞介Blog

友情の為に

2018年05月16日 | Weblog
午後から明和高校レッスン。

名音大へ移動しオケの管打楽器分奏レッスン。
言葉で伝わりにくいニュアンスの箇所は吹いて聴かせて理解させ演奏させる。
一番効果があり手取り早いやり方だが、言葉一つで全てがチェンジできる教えも必要。指揮法も然り。

ある場面ではダイナミクスの交通整理で終わることも。
本当に欲しい音とそうでも無い音、同じダイナミクスで書かれていても直感でバランスを取れるよう奏者間でいい耳と技術を持ちたいと思う。
書かれてある音符を並べるのがやっと、後は指揮者の指示に従いますと言われているような合奏では時間がいくらあっても足りない。

しっかり自分の楽譜を読み、音源を聴いてフルスコアを読んで各場面で自分の存在する場所を見つける事が大事だ。
さらには他の楽器がここではどういう動きをやり自分はどういう役目で関わっているのかとか。
ここは私の出番、ここはあの人をサポートする場面とか、言わば他の楽器への思いやりや友情ではなかろうか。
一緒にやる仲間とそういう事を共有することが大事。
プロオケ奏者が当たり前の様にやっているその作業を音大生が出来ない事は無いと思うのだが。

またある時、プロオケのリハーサル現場で外国人の指揮者が楽団員に向かいこう言われた。

「あなたたちはみんなの前で音を間違えたら恥ずかしいだろう?でもダイナミクスを間違えても平気でいられるのは何故だろうか?作曲者は思いを込めてこの記号を必要最小限記している。忠実に守らないことは音を間違えるのと同じくらい恥ずかしい事だと思うが....。」