初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ゴールドベルク変奏曲

2006年06月23日 | バッハ
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はバッハ:ゴールドベルク変奏曲です。

この曲はスゴイですね。最初はおとなしく始まって癒し系の曲なのかな?と思いきや、かなりテクニカルなフレーズに圧倒されたり、そうかと思うと又いきなり淋しくなったり。とにかくいろんな表情を持った曲です。

それもそのはず。タイトルにある変奏曲は英語だと“Variation”(ヴァリエーション)ですから、ひとつのフレーズをいろんなヴァリエーションにして聴かせる曲なんですね。そうとは知らずに単純に「バッハの名曲」として最初に聴いたんですが、それでもその技術や曲の作り方にはちょっと、いや、結構感動してしまいましたね。次々にあふれ出すような音の大洪水みたいなところもあるかと思えば、独り言をつぶやくような悲しいフレーズまで…。多彩な演奏が一気に楽しめる作品です。

バッハの時代にはチェンバロというピアノの祖先の楽器で演奏されていたようですが、現在はピアノで演奏される事が多いようです。
タイトルについてはバッハが当時音楽を教えていたゴルトベルクさんが不眠症の伯爵のためにこの曲を弾いてあげた事から、この名前で今日まで親しまれているようですが、実際にこの曲を聴いて眠ろうと思ったら中盤の激しい部分が来る前に寝てしまわないと、余計に興奮して眠れなくなってしまうんじゃないかと思います。

 作品はアリアと呼ばれるこの変奏曲のモチーフになった曲が最初と最後に一回づつ
 演奏され、その間には30の変奏曲があります。合計で32曲ですね。この32という数字
 がこの曲ではキーになっていて、ひとつの変奏曲もたいていは32小節(楽譜の区切り)
 で出来ています。「たいてい」というのは全ての曲ではないのですが、それでもそれ
 以外の変奏曲も、半分の16小節の曲が3曲。1.5倍の48小節の曲が1曲と、かなり気合
 と意図を入れて書いているようです。いつものように曲の詳細紹介をしていないのは・・・、
 この曲に関しては、聴くなら全曲を聴いて欲しいからなんですね。1~32まである曲
 はどれもかなり特徴的ですし、これを言葉で表現するのはかなり難しいという事も
 あるんですが、上に紹介したように数字による解釈や、それに伴う作曲の技法に関する
 解釈もたくさんあるようですので、それに関する知識が無いので、余計な紹介は
 とりあえずやめておこう。というのが正直なところです。
 でも、そんな小難しいことを抜きにしても、迫力ある演奏は聴き応えも十分にお墨付き
 ですから、是非聴いてみてくださいね。(なんて逃げたりして。)


この曲が有名になったのは下に紹介しているピアニスト、グレングールドがこの曲を録音したからだ。と言われる事もあるくらい、有名な名盤です。ゴールドベルクといえばグールドと言うのは、半分合言葉にもなっているんじゃないでしょうか。前に紹介した「有名なピアニスト」の記事でも書きましたが、この人演奏中に唸るんですよね。でもそれもこの人の魅力として大勢のファンにも受け入れられていますし、まだ彼の演奏を聴いた事が無い人は、おっかなびっくりで聴いてみてください。

≪オススメCD≫
ゴールドベルクなら、グレングールドでしょうね。
バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年デジタル録音)
グールド(グレン), バッハ
ソニーミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★  →技☆☆☆☆☆
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
この曲を聴くなら、1~32まで通しで聴いてみてください。


→「有名なピアニスト」の記事はこちら
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