（高江・住民の会による防衛局への抗議交渉 2013.12.13）
12月２日、北部訓練場で今年度のヘリパッド造成工事を行っている業者の作業員が、住民の目の前でナタなどの刃物を振り回して暴れるというとんでもない事件が発生した。この事件に対して、12月13日、高江の住民の会が防衛局への抗議交渉を行い、私も参加させていただいた。
蛮行をふるう作業員らの写真、また13日の抗議交渉の内容は、目取真俊さんのブログ「海鳴りの島から」に詳しく掲載されているので是非、参照していただきたい。 ・ブログ「海鳴りの島から」(2013.12.13）
住民の会の抗議文（末尾参照）に対する防衛局の回答は、丸政工務店の作業員がやったことは認めたものの、「提供施設区域内に設置された柵を撤去したものであり、指摘のような暴力行為ではない。」と開き直ったものだった。しかし、この防衛局の弁明は全く認められないもので、皆の怒りが集中した。
まず、柵が設置されていた個所は、「防衛施設局」と書かれたコンクリート杭の外である。県道70号線内であり、米軍に基地として提供された区域ではない。作業員らは、基地の中ではなく、県道70号線に設置された柵を暴力的に破壊したのだ。防衛局は、「現場は確認していない。」というが、業者の言い分をそのまま認めたのだろうか。
また、12月13日の抗議交渉では、冒頭、住民の会が撮影した当日の暴力行為の映像を上映した。作業員らが異様な覆面姿でナタを振りまわしている様子に、防衛局の職員らも息を飲み、さすがに驚いた様子だった。準備していた回答文書を見ながら、「暴力行為ではない」と読み上げたものの、我々の追及に、「誤解をうけるような事態が生じたのであれば、注意喚起していきたい。ナタをふるったことは恐怖を与えたものであった。」と認めざるを得なかった。
それでも最後まで謝罪の言葉はなかった。住民の会は、「このような行為をする業者に公共工事をする資格はない。二度と同じような行為を起こさせないよう業者を指導せよ。」と強く要求してこの日の抗議交渉を終えた。
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（以下、住民の会の抗議文を転載する。）
Ｎ４－２ヘリパッド建設作業員による暴力的破壊行為に対する抗議
１２月２日午後５時５５分頃、北部訓練場メインゲート北側の県道７０号線沿いで、Ｎ４－２ヘリパッド建設工事を行っている丸政工務店の作業員が、刃物を振り回して暴れるという驚くべき事態が発生した。
当日、北部訓練場内の森から現れた丸政工務店の作業員６～７人のうち４人が、斜面を上がって県道７０号線沿いのガードレール付近に来ると、鉈鎌、カッターナイフ、ペンチなどを使って柵を破壊し始めた（映像参照）。
刃物を手に暴れ回る様子は狂気の沙汰であり、極めて危険な蛮行である。このような暴力的破壊行為が沖縄防衛局の指示によってなされたのなら、決して許されないものであり、社会的に指弾されるものだ。現場作業員の判断で行われたにしても同断である。
現場は過去に丸政工務店の作業員がガードレールを越えて北部訓練場内に出入りしている場所である。また、破壊行為におよぶ前にヘリパッド建設に反対する市民の個人名を呼んで挑発している。柵を破壊する動機を持つのは誰かということも含めて考えれば、たとえ覆面をしていても、実行者が丸政工務店の作業員であることは明白である。
さらにそれが組織的・計画的に行われたものであることも、以下の諸点から明かである。
①事前に鉈鎌、カッターナイフ、ペンチなどの破壊道具を準備していること。
②斜面の下から実行者の４人に、「行け」「撤収」などの指示がなされていること。
③４人は一定の間隔をおいて斜面を上がって来て、柵の破壊行為に専念していること。
④帰社するための作業員を迎えに来た車はなかったこと。
地域住民の反対の声を無視してヘリパッド建設を強行するのみならず、このような暴力的破壊行為まで行うことは、いかなる理由があろうとも許されない。今回の作業員らの行為に対して、監督責任者である沖縄防衛局に強く抗議するとともに、以下のことを要求する。
①今回の丸政工務店作業員による暴力的破壊行為について、経緯と事実関係を明らかにし、謝罪すること。
②沖縄防衛局の監督責任を明らかにし、同様の行為の再発防止に力を尽くすこと。
③Ｎ４－２ヘリパリパッド建設工事を即時中止すること。
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