西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

俄獅子

2010-07-21 | 長唄の歌詞を遊ぶ (c) y.saionji
119ー「俄獅子」(1834・天保5年)

これもやはり吉原好きの杵屋六三郎(4世)の作った曲。
吉原俄(6月29日の記事に詳しい)の獅子、という意味だ
(「俄獅子」については09年2月13、14日の記事に詳しい)。

この曲は「相生獅子」のパロディーなので、終盤の”シシトラ”の部分も、
かなりの悪のり。

『獅子団乱旋(ししとらでん)の舞楽もかくや
 勇む末社の 花に戯れ 酒に臥し
 大金散らす君達の
 打てや大門 全盛の
 高金の奇特顕われて
 靡かぬ草木もなき時なれや
 千秋万歳 万々歳と
 豊かに祝す獅子頭』 

●かの獅子団乱旋の舞楽もこうだろうか、
 はやり立つ取り巻きは、花魁と飲めや歌えの大騒ぎ。
 さあさあ、諸君、大金はぱーっと使って、豪勢にやろう。
 金の奇徳はたちまちに顕われ、誰もが君にひれ伏しますぞ。
 いやいや、目出たし、目出たし。

 〓 〓 〓

tea breaku・海中百景
photo by 和尚
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