西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

楠公―4

2012-03-28 | 泣けます、長唄
楠公―4

新田義貞は足利尊氏軍にあえなく破れ、
尊氏兄弟は京に入った(1335年1月)。

しかし、京に攻め入った楠正成や義貞軍の反撃に破れ、尊氏は九州に敗走。
九州で兵を集めた尊氏は勢力を整えて、
4月3日、博多を出発。
そして5月25日、兵庫湊川で向かえ撃つ正成・義貞軍との合戦に臨む。

長唄「楠公」はここから始まる。

『頃は皐月の末つ方 
 楠判官正成は
 君の仰せを蒙りて
 一族郎党五百余騎
 今日を最後と九重の
 都を後に手束弓
 駒をばしばし桜井の
 宿に止めて』

● 時は5月の末頃、楠判官正成は帝の仰せを頂き、
一族郎党五百余騎を従え、禁裏のある都を発った。
愛馬をしばし桜井の宿に止めて。


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tea break
photo by 和尚