猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

HATCHET /ハチェット

2018-11-09 15:17:33 | 日記
2006年のアメリカ映画「HATCHET/ハチェット」。

失恋したベン(ジョエル・デヴィッド・ムーア)は気晴らしに、親友のマーカス(デ
オン・リッチモンド)と共に祭りの真っ最中のニューオリンズ旅行へ行く。そこで、
「呪われた沼の怪奇ツアー」というものに参加する。だが、沼を進む船が座礁し、
ツアー客一行は船を捨てて森に上陸する。そこはかつて不慮の事故で命を落とした
少年・ヴィクターの霊が出るという噂があり、立ち入り禁止区域になっている場所
だった。そして、助けを求めてさ迷う彼らの前に、手斧を持った醜い容姿の大男が
現れる。

「13日の金曜日」系の王道スプラッター・ホラー映画。ベンは失恋した気晴らしに
親友のマーカスとニューオリンズ旅行へ出かけるが、そこは祭りの最中で街中が浮
かれており、うんざりしたベンは「呪われた沼の怪奇ツアー」に参加する。1人で
行くと言っていたが、仕方なくマーカスもついてくる。数人の客とガイドが乗った
船は途中で座礁し、森で船を降りることを余儀なくされる。だが客の1人であるメ
リーベス(タマラ・フェルドマン)はその森に入ってはいけないと言う。昔不慮の事
故で死んだヴィクターという少年の霊が出ると言うのだ。彼女はその沼で父親と兄
が行方不明になっており、捜しにきたのだった。
確かにスプラッターなのだが、ホラーじゃなくてコメディでしょ、と思った。グロ
テスクだが笑えるのだ。ヴィクターの霊は実際いて(いや撃たれれば倒れるので霊
なのかどうかよくわからないのだが)、ツアー客を次々に殺していく。大男ですご
い怪力なのだが、反面割と弱いのだ。反撃されて刺されたりするとすぐに倒れる。
大体幽霊にどうして銃や刃物などの攻撃が効くのだろう。このヴィクターは霊なの
か、人間なのか、怪物なのかよくわからない。かつて死んだことは確かなようなの
だが。
客たちの殺され方もおおげさで、怖いというより笑ってしまう。映画を作っている
側はホラーのつもりなのだろうが、もう観ているとギャグなのである。ラストもこ
こで終わり!?という感じ。B級感が出まくりで、おもしろいのかおもしろくない
のかよくわからない映画だった。



今日はベルの15歳の誕生日である。といってもベルも誕生日ははっきりしていな
いので、ちゃぴに合わせて便宜上11月9日にしているのだが。ベルはノエルが来る
までずっと末っ子だったので、甘えっ子である。典型的な(?)末っ子の性格をして
いる。









これからもノエルと仲良くして、元気で長生きしてね、ベル(^o^)

コメント (14)
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灰の記憶

2018-11-05 20:58:30 | 日記
2001年のアメリカ映画「灰の記憶」。

1944年、アウシュビッツ強制収容所。ユダヤ人のホフマン(デヴィッド・アークェット)
は、同じユダヤ人をガス室に送るなどの特別任務を担う"ゾンダーコマンド"としてナチス
のために働いていた。その見返りは食事と4ヵ月の延命。一方で彼は、密かに同じユダヤ
人である焼却場のアブラモヴィッチ(スティーブ・ブシェミ)や軍需工場で働く女囚ダイナ
(ミラ・ソルヴィノ)らと死体を焼き続ける焼却炉の破壊を計画していた。それは、彼らに
できる最後の抵抗だった。ある日ホフマンはガス室で死体処理中、奇跡的に生き残った少
女を発見する。ニスリ医師(アラン・コーデュナー)の手当てで一命を取り留めたその少女
を、彼らは危険を承知で匿うのだった。

ユダヤ人医師ミクロシュ・ニスリの手記を基に映画化。ニスリはユダヤ人だが医師という
ことで収容所で優遇されていた。ゾンダーコマンドというものを私は知らなかった。食事
と4ヵ月の延命を条件に、同胞を殺害する手助けをさせられていたユダヤ人たちがいたな
んて。いつかは殺されてしまうのに、彼らはどういう気持ちで仕事をしていたのだろう。
良心の呵責や、絶望や、ナチスへの怒りや憎しみ、そういった感情に支配されていただろ
うと思う。ホフマンたちがたくさんのユダヤ人を「シャワーだ」と言ってガス室に送るシ
ーンは見るに堪えない。
ニスリ医師の手記が基になっているが、生き残った少女の話は実話かどうかわからない。
映画の脚色かもしれないと思った。ホフマンたちが焼却炉の爆破を密かに計画していたこ
とが物語の要である。それには数人の女囚(悪いこともしていないのに囚人だなんて)も関
わっていた。しかし彼女たちが何かを計画しているらしいことがナチス側の耳に入り、彼
女たちは壮絶な拷問を受ける。このシーンもまた、目を覆いたくなる残酷さである。
救いも希望もないラスト。何故このようなことが起きたのか。何故このような事実がある
のか。この映画は、ホロコーストを描いた映画の中ではマイナーな方だと思うし、終始息
が詰まる程暗い。でも、ホロコーストに興味がある人にもない人にも観て欲しいと思った。
20世紀に起きた大きな恐怖の歴史として。




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