猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

リスボン特急

2016-03-18 07:28:19 | 日記
1972年のフランス映画「リスボン特急」。
パリの町にとばりが降りると、パトカーの赤いランプが回りだす。そしてエドアール・
コールマン刑事(アラン・ドロン)の1日が始まる。1台のエッジが打ち寄せる波しぶき
をかぶりながら疾走する。車の中では、4人の男が押し黙ったままだった。ハンドル
を握るルイ、その隣に首謀者のシモン(リチャード・クレンナ)。後部にマルクとポール。
4人は大西洋に臨むある小さな町の銀行襲撃のために、パリから車を走らせてきた
のだ。

アラン・ドロン主演のフィルム・ノワールである。とにかく静かで、セリフが凄く少ない。
映像でストーリーを追わせようとしていて、とてもクールでかっこいい。最初の銀行
強盗のシーンからいい。強い雨の中走り続ける1台の車、車の中には4人の男たち。
やがて銀行のそばに車を止めると、彼らは客のふりをして中に入るのだが、あから
さまに怪しい。そして銃を向けて、銀行員に袋に金を入れさせる。出納係が警報ブ
ザーを押したために撃たれるが、マルクも負傷してしまう。3人はマルクを抱きかかえ、
金を持って逃げる。この流れがとても緊迫していて、惹きつけられる。そして警察が
動き出すのだが、コールマン刑事とシモンは実は戦友同士だった。
シモンたちが一旦埋めた金を取りにいくシーンもいい。特に列車の中でのシモンの
行動は本当にハラハラさせられる。「ランボー」でおなじみのリチャード・クレンナが
この映画でも圧倒的な存在感を放っている。アラン・ドロンはもちろん無茶苦茶かっ
こいいのだが、リチャード・クレンナも渋くてかっこいい。アメリカの俳優だがフランス
語も話せるのかな?まさか吹き替えじゃないよね?
友情で結ばれていたコールマンとシモンは、対決しなければならなかった。ラスト
シーンがまたいい。終始セリフが極端に少ない中で終わっていくが、その分見どこ
ろは多い。若いカトリーヌ・ドヌ―ヴが輝くように美しかった。



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