猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

トランセンデンス

2014-07-18 02:14:36 | 日記
アメリカ映画「トランセンデンス」を観にいった。
ウィル・キャスター(ジョニー・デップ)は人間の知性を超越する人工知能の
研究を行っている天才科学者。ある日、反テクノロジーの過激派組織の
銃弾に倒れてしまう。死の間際に、妻のエヴリン(レベッカ・ホール)は彼の
頭脳をコンピューターへインストールすると言い出した。成功すれば、
肉体が滅びた後もウィルの意識はサイバー空間の中で生き続けられる。
試みは成功し、ウィルの意識はコンピューターの中で生かされ、ネット
ワークの力により、軍事機密、金融、政治から個人情報まで、地球上の
全ての情報を手に入れることになる。

怖い映画だ。まず、死んだ人の頭脳をコンピューターへインストールする
なんてことができるのだろうか。それができれば、人は死なないことになる。
体を動かせなくても(体がなくても)意識はあるのだ。全ての人は機械の
中で生き続ける。そんなことは、あってはならないことだ。
人間は死ぬ。死ぬからこそ人間なのだ。それを根底から覆す理論は恐ろしい。
ウィルの知能はコンピューターの中で急速に発達し、世界を牛耳るように
なってしまう。それはウィルやエヴリンが望んだことだったのか。
天才科学者たちはある意味テクノロジーの過激派である。彼らの望んだこと
は何だったのか。ウィルの望んだことは。
ただ、この映画はSFだけでなく、ウィルとエヴリンの夫婦の情愛も描かれて
いる。エヴリンのウィルへの強い愛が、サイバー空間の中で生きるウィルを
生んだのだ。この2人の愛情は強く美しい。
もしかしたら、このような研究が実際に行われているのかもしれない。
人間は、神の領域に足を踏み入れようとしてはいけない。



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