猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

グレタ GRETA

2019-11-14 22:29:32 | 日記
2018年のアイルランド・アメリカ合作映画「グレタ GRETA」を観にいった。

ニューヨークの高級レストランでウエイトレスとして働くフランシス(クロエ・
グレース・モレッツ)は、帰宅中の地下鉄で誰かが置き忘れたバッグを見つける。
そのバッグの持ち主は、都会の片隅でひっそりと暮らす未亡人グレタ(イザベル
・ユペール)で、グレタの家までバッグを届けたフランシスは、今は亡き母への
愛情を重ねていく。年の離れた友人として親密に付き合うようになる2人だった
が、グレタのフランシスへの行動は日に日にエスカレートし、ストーカーのよう
な付きまといへと発展していく。グレタの奇行に怯えるフランシスは親友でルー
ムメイトのエリカ(マイカ・モンロー)と共に恐ろしい出来事に巻き込まれていく。

サイコ・スリラー映画で、とてもおもしろかった。若い女性フランシスは、地下
鉄の中で誰かが忘れていったバッグを見つける。バッグの中にはIDカードも入
っており、フランシスは持ち主のところまで届けることにした。持ち主は中年を
過ぎた女性グレタ。グレタは夫を亡くし、娘はパリの国立音楽院に行っており、
1人暮らしだった。フランシスは母親を亡くしたばかりで、2人はお互いの孤独
を埋め合うように親しくなっていく。
割と早い段階でグレタの異常性が明らかになるのだが、中だるみすることなく一
気に観られた。よくあるストーカーものの映画かもしれないが、とても不気味で
怖かったのは、フランスの大女優イザベル・ユペールの演技によるものだろう。
時々無表情になるその顔の迫力はさすが。クロエ・グレース・モレッツの怯えた
演技も良かった。フランシスは親切心から落とし物のバッグを届けただけなのに、
あんな恐怖が待っていようとは。グレタは蜘蛛の巣のように罠を張り、フランシ
スはその罠にはまってしまったのだ。フランシスの親友エリカは最初から2人の
関係を変だと思い、あまりグレタと親しくしない方がいいと忠告するのだが、フ
ランシスは聞かなかった。
フランシスの勤めているレストランの外から、グレタがじっとフランシスを見つ
めているシーンは怖かった。フランシスは警察に連絡をするが、実害が出ていな
いからどうにもできないと言われる。だがグレタの行動はエスカレートしていき、
フランシスを恐怖のどん底に突き落とすのである。サイコパスというのは本当に
恐ろしいものだ。最初にフランシスがグレタの家を訪れた時、隣人の騒音が聞こ
えるのだが、その音の正体が終盤でわかった時はゾッとした。おもしろい映画だ
った。




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